二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECE×青の祓魔師 ( No.116 )
日時: 2012/01/15 14:16
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)

第八話「得た絆(モノ)と迫る危機(前編)」

今から16年前—

由緒あるとある寺が青く強く光った。

「ぎゃあああああっ!!!」
「ぐぬぅあああああっ!!!」

寺に集まった僧は一人一人、体から青い炎が発火し
焼け死んでいく…。

「ひっ…うわぁあああああ!」

その恐るべき光景を目にした修行僧はその場から離れ、
御堂の隅へと逃げた。

腰が上がった時にはもう夜明け。
僧の大勢はいなくなっていた。

それからその寺はこう呼ばれるようになった。

—祟り寺。

◆◆◆

「坊が生まれて物心つく頃には寺はすたれとったらしいんです」
「【青い夜】…」

【青い夜】の事を聞いていた一同は言葉を失った。
その脇ではナミとロビンが少し離れてとある話をしていた。

「16年前って…」
「《ブラックホール》が開いた年と同じ…」
「何か関係が—まさか元の世界に帰れる手がかりに!?」
「なるかもね」

すると、ロビンは燐の変化に気がついた。
表情がやけに険しい。
拳も強く握っている。

「授業再開するゾ〜!」

“ブ—ッ!ブ—ッ!”

勝呂と一緒に帰ってきた椿の携帯がなった。

「何かネハニー?なんだって!?今からかい?仕方ない子猫ちゃんダ!」
(子猫ちゃん!?)(ハニー!?)
「注ゥ目ゥ——!しばらく休憩にする」
「えっ!?」

椿の謎の言動と急な決まりに勝呂は驚いた。

「いいかネ!
基本的に蝦蟇は大人しい悪魔だが人の心を読んで襲いかかる面倒な悪魔ナノダ!
私が戻るまで競技場には降りず蝦蟇の鎖の届く範囲には決して入らないこと!!
イイネ!
わかったら以上!!今行くヨ子猫ちゃ〜ん!!」
「………」

辺りが一瞬で静かになった。
その空気を崩すように勝呂が言った。

「なんやアレ!あれでも教師か!?
…生徒も生徒やしなぁ!!」

強面の顔の彼がさらに険しい顔になって厳しい目つきで燐を睨んだ。

「なんだよさっきからうるせーな…なんで俺が意識低いって判るんだよ!?」
「授業態度で判るわ!!」
「また始まった…」
「坊、大人気ないですよ」
「止めてやってください坊」
「やかましい!…そうや。
そんならお前が意識高いて照明してみろや!!」
「はっ!?」
「あれや」

驚く燐を脇に競技場で大人しく座っている蝦蟇をビシッと勝呂は指差した。

「蝦蟇に近づいて襲われずに触ってこれたら勝ち…!」

蝦蟇は目に映る者の目を見て感情を読み取る悪魔だ。
恐怖、悲しみ、怒り、疑心—。
動揺して目をそれしたりなどの行為をすると襲ってくるのだ。
つまり、平常心でいれば襲われない。

「祓魔師としてやっていくんやったら蝦蟇なんてザコにビビってられへんしな。
もちろん俺はやる!
当然勝つ!!」
「お前本気なのかよ…!?」
「本気や。なんか問題でもあるんか?」
「…いやない…」
「どうや!?やるかやらんのか!?」

緊張の糸が張り詰める。
皆、息を飲んだ。
頬に冷や汗が流れる。

「へっ…面白ェーじゃねぇか!」

すると燐は人差し指を一本立て

「まぁ、やんねーけど」

鼻の中に差し込み気合の無い声で答えた。

「間違って死んだらどーすんだ。
バッカじゃねーの?」
「おい!燐!!」
「?」
「受けろ!!勝負!!!」
「はっ!?」