二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ONEPIECE×青の祓魔師 ( No.117 )
- 日時: 2012/01/15 14:17
- 名前: サリー (ID: ZjIbjScL)
第八話「得た絆(モノ)と迫る危機(後編)」
燐は急に叫び出したルフィの顔に驚いた。
それも言ったのはルフィだけではない。
「燐、勝負に逃げはねぇ」
「受けたら勝つまで」
「漢だろ!!」
「アウッ!!」
「燐さん、受けて下さい」
「いややらねーって!!」
勝負を進める7人を燐はふりはらった後、申し出に振り向き言った。
「俺にもお前と同じ野望があるからな。
こんな所で死ねねぇんだ」
「???…!!—お前ら言うたな」
「「いやぁ…」」
「何が野望や…お前のはビビっただけやろうが!!
なんで戦わん!!?悔しくないんか!?」
しかし、当の本人はそんな必死の叫びにも動じない。
「俺はやったる!!お前はそこで見とけ!!!」
勝呂は競技場に滑り下りた。
「おい止めろ!」「「坊!!」」
「本気なの!?」
「どーせ引き返すでしょ、バッカみたい」
しかし神木出雲が言った事は本当にならなかった。
彼は迷わずに、真っ直ぐと蝦蟇に進んでいく。
「俺は…俺は!
サタンを倒す!!」
「プップハハハハハ!!
サタン倒すって…アハハハハッ!!子供じゃあるまいし!!!」
魔女のような出雲の笑いを聞いた勝呂の今まで進んでいた足が止まった。
—俺の野望を…わら
「人の野望を笑ってんじゃねぇよ!!!!」
「!?」
ルフィが出雲の胸倉を掴み、大声が叫んだ。
「あいつは笑われようとして言ったんじゃねぇ!!
自分の決意を言ったんだ!!!
それを…他人みたいに笑ってんじゃねぇ!!!!」
「…!!!」
すると勝呂は蝦蟇と目が合ってしまった。
彼の目には—1粒程の涙が溜まっていた。
【ゲボォオオオオ!!】
(しまッ…)
“バグっ!!”
蛙の悪魔に人間が食べられる音がした。
一人の少年の目にあったのは、
蝦蟇とその前にいる燐だった。
「いいかよーく聞け。
サタンを倒すのはこの俺だ!!
てめぇはすっこんでろ!!」
「…ば、バカはてめーやろ!!死んだらどーするんや!!!ってか人の野望パクんな!!!!」
「パクってねーよ!!オリジナルだよ!!」
「やっぱあいつら仲良いな!!」
「…ああ」
「犬猿の仲ってやつね」
◆◆◆
その次の日。
恐るべき頂上現象は起きた。
“ドサァ!ドサドサァ!!”
「すげぇ教科書の量だな」
「…どうしたの兄さん」
「ベンキョーだよ!」
「「「えっ」」」
それを聞いた雪男は手を口にあて、
ウソップは机の下に隠れ、ナミは震えあがる体を押さえた。
「なんかの前触れ…?」
「絶対今日この世界壊れる…」
「皆!!今日、台風が来るわよ!!!」
「なんでだよ…!!」
自分を馬鹿にするものにキレ、教科書に向かうと前髪が邪魔をした。
前髪の向こうには人影が—
「……」
強面な顔がこちらを見下ろしていた。
勝呂だ。
「なんだよ?お前もバカにしに来たのか?」
「……」
勝呂は燐から視線を逸らせてこう言った。
「昨日言いそびれたけど…ありがとぉな」
「!?」
「コレ、俺が夜勉強する時に使うやつ…貸したるわ」
彼からクリップを受けっとった燐と周りの者達は顔を青ざめた。
「何かの前触れ…??」
「気持ち悪…!」
「みんな——!!!大嵐が来るわよ———!!!!」
「んやとぉ!!?人のまごころを!!!」
また、彼らの周りに騒がしい声が増えた。
◆◆◆
「という訳だ」
『海賊…それがそっちにいるの?』
「ああ」
正十字騎士団ヴァチカン本部。
その隅の方でとある男が3つ電話を持って通話をしていた。
『名はあるのか?』
「ああ。《麦わらの一味》…総合懸賞金8億ベリー」
『8億!そいつぁ大物ッすよ!!』
「大声で喋るな」
『つれねぇなぁ!!』
『ふざける貴方がイケないんデス』
『そうだ』
「とにかく、この事は本部にもどこにも知れ渡ってはいけない」
『当たり前だ』
その声で男は通話を終了し、携帯を閉じた。
その後、真夜中の本部の外に出て空を仰いだ。
「《麦わらの一味》…か…」
———
「エクスワイヤ?」
「へぇ…」
「出でよ」
「お願い」
第九話「3つの才能」へ続く
今回の裏
ル「なにぃ!?嵐が来るゥ!?」
ウ「帆畳め———!!!」
雪「…」
燐「何言ってんだ?」
勝(頭おかしいと思ってたけど、まさかここまでとは…)