二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECE×青の祓魔師 ( No.35 )
日時: 2011/11/18 22:33
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)

第六話「おとぎ話の探し物(後編)」

【約束を破る気・・・?】

しえみの足がぶくぶくと膨らんでいき、形を変えていった。

【あたし達は一生一緒にこの庭で生きていくのよ!
きゃははははははははははははははははははははははははははは!!!!】

パンジーのような体をした妖精、それがしえみを苦しめた悪魔
『山魅』は彼女の体を憑依した。

「このクソ悪魔!!しえみちゃんを放しやがれ!!!」
「あっおい!サンジー!ダメだ!!」
「何がですか?」

【何?攻撃するワケ?】
「あいにくおれはレディは蹴らねェんだ・・・
悪かったな『ヴォ—ショット』!!!」
【その言葉はそのまま返すわよ・・・あたしは女!!】
「な!?」

ドカァンッ!

「サンジは女と戦えねぇんだ・・・」

ルフィが頭を抱えながら呟いた。

「二人とも・・少し力を貸してくれないか?」

雪男が言うと、ぱぁっとルフィと燐は「待ってました」と
表情を明るくした。

「にっしっしっし!しょうがねぇな〜」
「このオレが力を貸してやらんこともない・・・!」

ルフィは帽子をかぶり直し、燐は剣を抜き青い炎を発火させた。
そんな二人に雪男は「やれやれ」と呆れるばかりだ。

【あんた・・・!?】

驚く『山魅』を無視して、雪男はバカ二人に説明をした。

「いい?これから僕のする事を一切気にせず、あいつの相手を
してくれ!!」
「「わかった!!!!」」

しかし、『山魅』はあざ笑うような声を上げて攻撃してくる。

【きゃははは!!倒せるもんなら倒してみなさい!!!
かわいい〜アタシ達に傷がついてもいいならね!!
きゃははははははははは———!!!】
「くっ」
「うお!」

普通の悪魔だったら二人で簡単に倒せる。
しかし、今回は別だ。
今『山魅』の体には憑依されたしえみがいる。
下手に攻撃を入れると取り返しがつかない事になってしまう。

「どーすんだよ!!」
「仕方がない・・・」

ガチャ・・・

雪男の銃に弾が装填される音がした。

「こうなったら彼女ごと撃つしかない」

「!?」
「は!?」
【きゃははは!ハッタリね!!アタシ達騙されないわ!!!】

しかし、雪男はニコッと微笑んだ。

「そうかも知れないな・・・さてどっちでしょう?」

【この・・・】

ついに『山魅』の堪忍袋が切れた。

【クソ偽善者どもが!!!撃てるワケねェだろぉが!!!】

『山魅』は雪男を襲った。

ドォンッ・・・

雪男は銃を撃った。
銃弾はしえみの肩を貫いた。

「・・・!!!」
「雪男!!!!」

【ヒィ・・・ギャアアアアア!!!】

『山魅』は呻き出し、ついにしえみを解放した。

「兄さん!ルフィ君!!」
「てめぇ!!誤っても許さねぇぞ!!!」
「うぉおおおおおおおおおおおお!!!」

スパァン
ドカァン

『山魅』は殴られ、真っ二つに斬られた。

燐とルフィは、雪男に振り返った。

「「雪男ォッ!!」」

「あ・・・雪ちゃん・・・?」
「よかった・・・」

雪男に抱かれたしえみが目を覚まし、彼の名前を呼んだ。

「・・・おれは何を?ん・・・?
—!!!しえみちゅわーん!!!!」

『山魅』に吹き飛ばされたサンジが目覚め、悲鳴を上げた。

「足の根も消えている」

「もう立てるはずですよ」としえみを立たせた。

彼女は—
立った。


「しえみ・・・!」

彼女の目の前には怒りが頂点に達した母親だった。

「おかあ—「「いけよホラっ!」」ギャッ!」
「兄さん!」「ルフィ!!」

二人は後ろから彼女を殴った。

「サクッと誤ってこいよ。
今行かねーと絶対後悔すんぞ?」
「・・・」

おそるおそるしえみは動ける足を踏み出した。

「おかあっ・・・」

ギュッ

次の瞬間、
彼女は温かい物に包まれ頬には、

母親の涙が落ちた。

「バカな娘だよ・・・!
心配をかけて・・・!」
「おかーさん・・・
ごめんなさい!!」

二人は泣いた。
母親とその子供は
無邪気に
子供のように泣いた。

「お前・・何撃ったんだ?」
「栄養剤」

「そ—ゆーオチかよ!」とツッコんだ後、燐は微笑んだ。

「なんかーいいな。こーゆーの」
「にしししし!」

その翌日。

「皆さん、新しい塾生の杜山しえみさんです」
「よ、よろしくお願いします!」

しえみはガッチガチで燐の隣に座った。

「な、なんでしえみが・・・」

ルフィは少し驚いていた。

「さぁな。
しえみちゃんなりに、夢に踏み出したんじゃねぇか?」

しえみを見て、サンジはそう言った。

———

「ごめんなさい」
「あの二人はなんや!」
「なんだアイツ・・・」
「サタン?」

次回『サタンと夜と』に続く

今回の裏

全『・・・』

サ「ん?どうかしたか?」

ゾ「おいおい、アイツ頭でも打ったか?」
ル「おう。打った」

サ「てめぇら・・・(怒)」