二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ONEPIECE×青の祓魔師 ( No.93 )
日時: 2012/01/05 16:07
名前: サリー (ID: ZjIbjScL)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

番外編!「THE★料理バトル(前編)」

正十字学園。

世間から見たらとんでもない程のセレブ学校。
教室も学費もとてつもなく高い。

もちろん、学食も—

◆◆◆

「そういやよ、ルフィ」
「ん?」
「お前、飯はどうしてんだ?」

船員の栄養バランスを考える料理人のサンジが聞いた。

一つ補足を入れておくと、ルフィと他の男達は違う寮にいるのだ。
だからこっちの世界に来てからはサンジはルフィが朝ごはんを
食べている所は一度もない。

「そういえばそうよね。
朝、お腹一杯の顔で登校してくるけど…
まさかあの高い学食食べてんの?」
「作ってもらってんだ」
「雪男に?」
「いや、燐に」
「「「「ええええええええ———!?」」」」

全員が驚いた声と顔で燐を見た。
話題の中心の彼は何故か七三分けをして待っていた。

「腹壊したりしてねぇか?」
「しねぇよ。
むしろすっげぇうめぇんだ!!
燐の飯は!!!」

—うめぇんだ!!うめぇんだ!!うめぇんだ!!うめぇんだ!!うめぇんだ!!…

久しぶりにこの言葉を聞いた一流料理人はよろめいた。

「ただし兄さんの料理のレパートリーは和食と中華しかありませんからね」
「うるせぇ!鍋レパートリーは沢山あるぞ!!」
「特にすき焼きがな!」

盛り上がる会話のかなり端で、一人の男は闘志を燃やしていた。

これがあの壮絶な戦いの始まりだった—

◆◆◆

「さて、今日は何作ろうかっな〜?」

燐がフライパンとお玉を握った時、テーブルに小さな影が現れた。

「お、ウコバク!お前もやるか?」

小さな悪魔—ウコバクはうなづいた後、燐にとある手紙を見せた。

◆◆◆

「果たし状?」

パソコンのPordでプリントを作っていた雪男が手紙を呼んだ。

「『拝啓、奥村燐へ。
お前に料理バトルを申し込む。
明日の18時、場所は調理実習室だ』
って、いつの時代の果たし状?」
「なぁ誰からなんだ??」

封筒の裏を見た雪男は少し黙って言った。

「…サンジ君」
「は!?なんであいつから!?」
「そういえばこの前、ルフィ君が
『サンジの飯はうめぇんだ!!』って言ってたから、
彼もそれなりには料理ができるんじゃない?」
「…成程」

燐は拳を強く握って、こう叫んだ。

「その勝負乗ったぁ!!!!」
「寮で青い炎を発火しない!!!」

◆◆◆

「『第一回!THE★料理バトル』
始まります!!!」

“ドンドンドン”“パフパフパフ”

マイクを持ったメフィストのタイトルコールが終わった後、
戦場となる調理実習室に紙吹雪が降り注いだ。

「って!なんでメフ—理事長が!?」
「お祭りごとと言ったら私でしょう。
では早速スター「ちょっと待て!!」ハイ??」

眉間にシワを寄せたサンジが、エプロン姿の
燐の肩を指差した。

「その小せぇのはなんだ!?」
「あっ、それは私の使い魔で『ウコバク』といいます」
「お前に聞いてねェ!!」
「ウコバク?」

燐に懐く悪魔を見たチョッパーが首を傾げた。

「人間が寝ている間に厨房に忍び込んで、勝手に料理をおいしくする悪魔よ」
「へ〜、いい奴じゃねぇか」
「そのかわり、自分のテリトリーを荒らされると凶暴化するわよ」

そうロビンは冷ややかな笑顔で言った。

「こいつも参加してぇって言ってんだ」
「…腕は確かか?」
「ああ!俺が保障する!!」
「…じゃあ、いいぞ」
「おっし!!」
「ではルールを説明します!
和食・洋食・中華の内、どれかのフルコースを作って下さい!
審査員は私と祓魔塾の皆様方!!
ではよ〜い…スタ———ト☆☆」

この言葉が終わった瞬間、二人と一匹はキッチンに走り出した。