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原罪【moonlit bear】　第五話


そう、これはただの果実じゃない。

双子の赤ちゃんという果実の。

いつかその罪が、

熊のつめとキバで私を引き裂いたとしても、

熊が、双子のお母さんが羨ましくて嫉妬したの。

どうしても、ほしかったの。

神様、私は許されぬ罪をこの手で犯してしまいました。

「ほら、早く返してこい。
今なら、やり直せるだろ？」

ゴーは言うけど…。

でも、

「もう、無理よ!!
だって、
だって!
私…。」

私は勢いよくドアを開ける。

「殺してしまったの…。」

家の外では、横たわるは、

一匹の熊の亡きがら…否、

一人の女の亡きがら…。

「ごめんなさい…!」

私はこの人を知っていた。

「クリシア…。」

彼の元恋人だった女…。