ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

【十面相】　　第一話


「僕は、君みたいな子好きじゃないから。」

そりゃ、そうだ。

こんなおとなしい子好きな人なんて、嫌いだろう。

「そ、っか。」

恋に破れた私はどうすればいいの？

…私がおとなしくなくなったらいいの？

元気になれば…。

性格を変えれば。

ー人格を変えちゃえば。

「私と変わる？」

心の中に誰かの声が響いた。

「…うん。」

新しい人格を作りあげ、

私たちの人格は

「さぁ、入れ替わりましょう。」

真逆になった。

【次の日】

朝起きるといつもの自分じゃないように感じた。

「…あら、何かあったのかしら？
気持ちが軽いわね。」

記憶の共有はされない為、昨日ふられた記憶がなかった。

「…何か忘れてる気が、何を、忘れてるの？
私は。」

ワカンナイ

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

何を忘れたのかさえ、覚えてない。