二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜【世界で輝く星】 ( No.181 )
日時: 2012/01/04 10:07
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=JjQKodmtyQw

 <明日のための物語>

  「小さな花」

日本と韓国との試合が終わった頃


韓国代表控室

1人の少年は沈んでいた
「負けた…」
そう呟いて
その声をかき消すように柔らかな笑い声が聞こえる
「どうしたんですか?」
その姿を見ると落ち込んでいた少年---涼野が驚きの表情になる
「…クララ」
「お疲れ様です。カッコ良かったですよ」
クララは微笑む
「君は本当にそう思っているのか?私たちは負けたのに」
それを聞くとクララは静かに笑う
「それを気にしますか?私たちはもう、エイリア学園じゃないのに。私は、風介が自分の意思でサッカーをしている
それだけで嬉しかったし、カッコよく見えましたよ」

「だけど、やっぱり…勝ちたかった」
涼野は顔を伏せて言う
そんな涼野をクララはゆっくりと抱きしめる
「そうですね」




「ワァオ!涼野君にあんな可愛い彼女がいただなんて」
アフロディが笑う
「………」
南雲が黙っている。見る人が代われば泣いているようにも見える
「何?南雲君!もしかして、彼女のいないショックで泣いてるのっ?!」
アフロディの言葉を
「ちげぇよ!…お前は、悔しくないのか?」
「………」
アフロディは黙って南雲の言葉を聞く
「俺は…悔しい。こんなの、仲間に見せらんねぇ」
アフロディが何かを言うよりは早く少女の声がが響く
「あら、残念。もう観たわ」
その声で南雲が振り返る
「杏…」
「惜しかったわね。後1歩だったのに」
杏が言うと南雲が
「なんだよ。同情しにきたのかよ」
「違うわよっ…どこかの馬鹿が悔しがって泣いてないか見に来ただけよ」
「………」
「確かに負け。だけどね…カッコよかった。晴矢らしくて!」
杏が笑う
「…そうか」




「わぁ〜南雲君にも彼女?僕も会いたくなったなぁ」
アフロディが言うと
「アンタに彼女なんていたの?」
冷静な声が響く
「かがりっ!!どうしたの?」
「別に。悔しがってないか見に来ただけ。でも必要なかったみたいね」
かがりは言う
「そっか。ありがとう」
かがりはすぐに立ち去ろうとするが止まり
「…こんなこと、イナズマジャパンのマネージャーとしては間違っているけど…」
かがりは振り返り儚く笑う

「勝ってほしかった。日本はもちろん、だけど…韓国、アンタにも。ホントに、バカはあたしよ」
そう言ってかがりは部屋を出る


「…あたし、何言ってるんだろう。ホント、馬鹿みたい。どっちも勝つことなんてできないのに」




「そこから、どういう風に進んでいくか…それは、アンタ達次第だよ」