二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜【世界で輝く星】 ( No.226 )
日時: 2012/04/16 20:43
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 二十九話「もう1人の鬼道」

夜は明ける

決戦の日が幕を上げる


「逃げなかったか」
「約束です!俺たちが勝てばイタリア代表の座は返してもらいます!!」
ミスターKにフィディオが言う
「もちろん…だが、そいつらは」
「俺たち日本代表、イナズマジャパンのメンバーです」
「負傷したメンバーに代わって彼らが出てくれると言っています」

「帰ってきたか。鬼道。私の作品よ」
ミスターKが言う
愕然とした表情となる
「お前はっ」
「影山零冶」
「やはりか…」

「え?じゃあ、この人がっ」
「あぁ。卑怯な手で何度も俺たちに襲い掛かってきた。元帝国学園の総帥だ」
円堂が言う
「まさか、みんなの怪我も?」
「でしょうね。相変わらず卑怯な事がお好きなようで」
そう言いながら現るはそら
「自分の野望のためにイタリア代表を利用…考えがワンパターン」
挑発するようにそらが言う

「総帥はK。ミスターK」
現る少年は鬼道、そっくりで
「(あれが、今度の…やっぱり奴にとっての1番のお気に入りは鬼道君ってことか)」

「紹介しよう。チームKの司令塔デモーニオ・ストラーダ」



「みんなぁ!マネジメントはしっかり私がするから、思いっきりやってね!!」
そらが言う
「おう!」



「(…あれ?不動君。まずいなぁ2人の…特に佐久間君の不動君の対しての警戒心が)」
そらは冷や汗をかく



デモーニオが走る
鬼道と1対1
「この試合でお前には消えてもらう!」
「何?!」
「真・イリュージョンボール」
デモーニオが鬼道を抜く

デモーニオが上がる
それに続くチームK

「これは…帝国学園の動き。流石、同じ人が背後にいるだけある」
そらはミスターK否、影山を見て呟く

オルフェウスは完全にチームKの動きに翻弄される

「フィディオ!鬼道は影山の戦術を知っている!中盤を鬼道は任せてくれ!!」
円堂が叫ぶ
「…そうか!頼む、鬼道!!」

鬼道が指示を出すことで動きだしたオルフェウス

「(鬼道を超える存在だとっ?!…お前などに鬼道を超えられるものかっ!!)」

「鬼道君を超える、それは…難しいこと。昔の彼と今の彼は背負っているモノが違う。見ている景色も、全てが」
そらは続ける
「…簡単に“超える”という言葉を使ってるんじゃない」

鬼道、佐久間とわかっていたはずの戦術
だが、デモーニオはそれの上をいっていた

「やはり、私の元は離れたお前達はこの程度。お前達が知らない間に私の作品はここまで進化した」
影山は言う
「鬼道より鋭く、鬼道より速く、鬼道より強い。これが、デモーニオ・ストラーダだ」

デモーニオが蹴ったノーマルシュートは円堂が止める


「…強い。でもそれは…本当の強さ?それとも、与えられた偽りのもの?」








「帰ってこい。鬼道」

聞こえる。私にも聴こえる

影山が鬼道君を誘っている


なんで、震えが止まらないの

“恐怖”してるの?


「真に私の作品となるのはお前だ」

なんで。そこまで鬼道君を…?
彼を超える、デモーニオ・スタラーダ

超える存在はいない。それを、知ってるから?






「しっかりしろ!鬼道!!」



「「!」」
佐久間が放つ言葉
「お前がゲームメイクしなければ勝てなんだぞ!!」
「あ、ああ」
鬼道が走る
「(そうだ。俺は貴方とはもう別の道を歩いている)」

「(そうよ。佐久間君の言う通り…今の鬼道君と前の鬼道君は違う…私だって、変わった)」

《本当にそうかな?そのドリブル。そのフェイント。そのゲームメイク》

《お前のサッカー、お前の全て全て私が与えたものだ》


《私と別の道を行くことなどできわけない》

《そんな事ない!》


「デモーニオは、鬼道君と似ている。だけど鬼道君はデモーニオのもっていないものを持っている」

「それに、気付けば。気づくことさえできれば」



《それがお前の目指していたサッカーか?》

《仲間だどお前には必要ない!》




《私がそう作り上げたのだから》




「いつまでも昔の事を引きずってんじゃねぇ!!!」

その終わらない幻想を打ち砕いたのは不動だった

「!」
「ウジウジとウゼーんだよ!俺たちは人形でも作品でもねぇー!!!!」
不動はそう言い鬼道のボールを奪う
「ふ、不動」
「あいつ!!」

「ナイス!不動君!!」
そらだけは喜びの声を上げた

不動はフィールド全体を見渡す

「不動、やっと本性を現したな」
「あぁ?」
「お前が影山に寝返ることぐらいわかっていた」
佐久間が不動に言う
「勘違いしてんじゃねーよ。俺か影山に近づこうとしたのは仲間になるためじゃねぇ」
「ん?」
佐久間が目を見開く
「俺は影山の奴に直接見せつけてやりたかったのさ」

「俺はもう、お前の力なんか必要としてないってな!」
不動が強く言う

「いつまでも鬼道、鬼道って見苦しいぜ。影山!」
「不動…」
「不動」
鬼道、佐久間と驚きの表情を見せる
「俺1人で奴の企みを突き止めよーとしてたのによぉ。ぞろぞろ着いてきやがって」

「不動君!えらいっ!カッコいい♪」
そらが楽しそうに言う

「奴が日本代表を破壊するってんなら俺はサッカーで影山を潰す!」
振り向き言う
「お前はどうするんだ?鬼道くん」

「影山の作品に戻るか、それとも…」

「俺は、人形でも…作品でもない!」
鬼道は不動のボールを奪う

「力を貸してくれ。不動、佐久間!俺たちの手で影山を倒すんだ!!」
「鬼道!」
佐久間はすぐに後に続く
「…ったく。お前が俺を手伝うんだよ」
不動も続く



「ここからよ。影山、アンタの元を離れた彼等の得た力を見ることになるのは」