二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜【世界で輝く星】 ( No.228 )
- 日時: 2012/04/16 20:43
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
三十一話「皇帝ペンギン3号」
チームKのボールでスタート
ボールはデモーニオに渡るはずだったが
「あ゛…」
デモーニオには明らかに異変が起きていた
「どこだ…ボールは何処だ!!」
「デモーニオ…お前」
「まさか、目が?」
デモーニオはゴーグル越しに目を抑える
「拒絶反応が出たな」
その声は影山から出ていた
「拒絶、反応」
デモーニオは崩れる
「お前には鬼道有人を超える様にプログラムを与えた」
鬼道の顔が引きつる
「だが、お前の才能ではプログラムを100%開花させることはできなかったようだ」
全てを知っていたかのように影山は言う
「拒絶反応が出たのはそのためだ」
「…そんなことだろうと思ったぜ」
不動が小さく言う
「影山ぁ」
鬼道は怒りを抑えるような声で言う
「だ、大丈夫です…まだ、やれます」
「もうやめろ!アイツはお前を利用しようとしているんだぞ!自分の野望のために!!」
鬼道が無理やり体を起こすデモーニオに言う
「かまわないさ」
デモーニオは笑って言う
「お前には分からないだろう。俺たちの思いなど」
「サッカーをするものなら誰でも憧れる。代表になって戦う事。俺たちそんな事を夢みていた
だが、所詮、夢は夢。世界で戦えるのは限られた人間。そんな事は分かっていた
そんな俺たちの前に現れたのが総帥だ。総帥は俺たちに世界と戦える力をくれたのだ」
デモーニオは言う
「その力の代償というのなら、この程度の苦しみ耐えてみせる!俺は究極、俺こそ最高!!誰も俺に勝つことはできない」
「…力に溺れている。偽りの力に惑わされて本当の力も知らない子供(ガキ)が」
そらが人を憐れむような表情で言う
「似ている。力を求めていたあの頃の俺たちと」
佐久間が悟る様に言う
「アレをやるぞ。不動」
鬼道が言う
「アレ?ここでか」
「影山の野望を打ち砕くにはそれしかない」
不動は笑う
「しかし、あの技は未完成だ。上手くいくかねぇ?」
鬼道は笑って言う
「できるさ。俺たちが影山の人形でも作品でもなかったらな」
「奴に突き付けてやるには丁度いいかもしれないな」
「面白そう。彼等が影でずっと特訓してた技」
そらは楽しそうに笑っている
鬼道と不動が攻め込む
2人でシュートを打つがそれは外れる
「失敗か」
「なんで上手くいかねぇ」
「鬼道!不動!」
佐久間が2人に駆け寄る
「今のシュート。まさか」
「佐久間、あぁ。2人で特訓していた必殺シュートだ。だが見ての通り完成していない」
「俺にも協力させてくれ。鬼道、不動」
チームKから。フィディオが早速ボールをキープする
「(彼等のシュートはまだ未完成。ここは俺が…必殺、オーディンソードで)」
「フィディオ!俺に考えかある。もう1度だけチャンスをくれ!」
佐久間が叫ぶ
「分かった!」
デモーニオがフィディオのマークにつく
「俺が究極なんだ!」
「究極のものなんてない!皆、究極のプレイを目指して努力する。努力するから進化するんだ」
フィディオは強く言う
「自分を究極と認めてしまったらそこで進化は終わるぞ!」
フィディオがデモーニオを抜き鬼道にパスを出す
《鬼道。まだ抗うのか》
《過去を背負っても、前に進む事はできる》
《今までのお前を作ったのは私だ》
《なら、これからの道は俺が決める》
《帰ってこい。私のもと以外にお前の未来はない》
「勝手な事言って…アンタのところ以外にも沢山、道(ミライ)はあるわ」
《違う!俺の未来はここにある!!》
「お前たちのシュートは高さが足りないんだ!」
「!」
「高さ、そうか。高さか!」
「そういうことかよ!」
「(今までの皇帝ペンギンが2次元だとすれば)」
「(さらに進化するためには)」
「(そこに高さを加えて)」
「3次元にすればいいんだ!!」
「「「皇帝ペンギン3号!」」」
デモーニオがゴール前に立ちふさがる
「そんな技。俺の皇帝ペンギンⅩで打ち返す!」
だが
「うわぁぁぁあ」
皇帝ペンギン3号がゴールに突き刺さる
「勝ち越し。これが、今の彼等の力…」
影山を睨みつけながらそらが呟く
だが、試合時間はまだある
「俺は、究極じゃなかった。俺は」
デモーニオはそう言い目の前にボールがあるにも関わらず崩れる
「力を与えられた者の最後か」
「しっかりしなさい!!」
その声は確かにそらから発しられていた
「アンタは、何も見えてない!偽りの力に踊らされて…大切な者の声を聴こうとしていない」
強い瞳をして言う
「仲間の声を、しっかり聴きなさい!!!」
「立つんだ!デモーニオ!」
「デモーニオ!お前はこんなことで諦める奴じゃなかっただろう!」
デモーニオは顔を上げる
「だが、俺は…」
「もういいんだ!俺たちには大きすぎた力だったんだ」
「戻ろう!デモーニオ。力なんてなかったあの頃に。俺たちのサッカーが出来ていたあの頃に」
デモーニオはマント。ゴーグルを外しゴムをとる
「攻めるぞ!みんな!!」
そらは満足そうに笑っていた
結果、イタリア代表はオルフェウス
「そう。イタリア代表は君たちオルフェウスだ」
その声で全員が影山を見る
「だが、イナズマジャパン。君たち日本代表がこんなところにいていいのかな?」
意味深に言う
「え?」
モニターに映されるは試合会場
そして
「豪炎寺?!」
「一郎太!」
『ジ・エンパイヤ対イナズマジャパン』
「え?どうして!!!」
「試合は明日のはず…」
「まさかっ…?!」