二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン〜心に灯る星〜【世界で輝く星】 ( No.260 )
日時: 2012/07/13 19:53
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 四十一話「不死鳥」

「勝つんだ!絶対にっ」
一之瀬が活を入れる

「マーク。準備はいいか」
「あぁ」

一之瀬、マークが駆け出しディランが後を追うように走る

驚くほどの速さでユニコーンの前線選手がペナルティーエリアを囲む

ユニコーンがシュートするとそれをイナズマジャパンのDFがクリア。だが、クリアした先にはユニコーンの選手
計算されつくしてある必殺タクティクス“ローリングサンダー”

「相手よりも有利に立つ。雷鳴が轟く様な必殺タクティクス。これがローリングサンダーだ!」
一之瀬が言う

攻防のうえ壁山がバランスを崩し倒れそれに綱海が躓き転ぶ
ゴール前がガラ空きになる
「マーク!ディラン!」
「ブックプライズだ!!」

「「「グランフェンリル」」」
3人の連携シュート
「イジゲン・ザ・ハンド…うわぁぁぁ」
白き狼のごとくシュートがゴールに突き刺さる

その後も激しい攻防が続く

「壁山の奴、疲れてるよ」
「綱海だってあれだけ狙われてりゃ体力もたねぇよ」
木暮、土方が言う
「…分かってるんでしょう?不動。アレの攻略方法」
かがりが静かに問う
「あぁ。俺の言うとおりに動けばな」

イナズマジャパンは選手交代
疲れの見え始めていた風丸、壁山、綱海と木暮、土方、不動を交代

「(どんな魔術にだってタネがある)」

再びローリングサンダー
だが、木暮、土方は同じ方向に駆ける
ボールはマークに渡り
「「「グランフェンリル」」」

一之瀬、ディランがボールを上げ、それをマークが蹴るはずだった
「行くぞ!木暮」
「おう!」
土方が木暮を投げマークより早くボールの元へたどり着き蹴る
空中でグランフェンリルを阻止

ボールは再びユニコーンにでも状況が違った
「(右か)吹雪!!」
不動が言う
ボールは吹雪が、次は飛鷹が

ローリングサンダー不発

「魔術のタネは解けたぜ。お前たちはボールの跳ね返りを計算してんだ。そこに先回りすればいいだけだ」

「そういうことか」
鬼道が納得する
「流石鬼道君。そして、これはカウンターに弱い!」
不動が言うと
「円堂!!」
豪炎寺にパスが渡りゴール前へ行く
「ヒロト、虎丸!」
「「「グランドファイア!!!」」」
シュートが決まり再び同点

「負けたくない。絶対に」
「あぁ、皆同じ気持ちだ」
「勝とうぜ!」

勢いづくイナズマジャパン
しかし
「真キラースライド!」
土門にボールを奪われてしまう
「染岡君!通すな!」
「おう!!」
ヒロトと染岡が止めに入るが
「ジ・イカロス」
土門とマークの必殺技により通過
「カズヤ!」
一之瀬にパスが渡りディランへ、そしてまた一之瀬へ
「ユーが決めるんだ!」

「絶対にゴールを奪う!」
「来い、一之瀬!!」

「ペガサスショット!」
一之瀬がシュートを放つ
「イジゲン・ザ・ハンド!!」
ゴールポストに当たりそれはゴールならず

「まだだ。まだ、終わりじゃない…」
一之瀬が言い聞かせる様に呟くと同時にユニコーン選手交代
「!!!」
それは一之瀬を下げるものだった

「お、れが?」
「何故カズヤを下げるんだ?」
「ギンギンに攻めてるところなのに」
マーク、ディランが呟く

「お願いですっ!このまま戦わせていください!」
一之瀬が懇願する
「お前はずっと全力のプレーをしてきた。疲労が酷いはずだ」
「大丈夫です!まだやれます!!今日は特別なんです!!!俺は最後までピッチに立っていたいんです!」
「もう、交代は認められた。お前はフィールドを出なければならない」
一之瀬はフィールドギリギリで止まってしまう
「いやだ。俺は…」
「分かってくれ。私には、選手を守る責任がある」

「みんな、後は頼む」

一之瀬は重たい1歩を出しフィールドを出る

---- これが、俺のサッカーの終わりだっていうのか?
  いやだ。これが、最後だなんて -----

豪炎寺の爆熱スクリューが決まり勝ち越ししたところで試合終了


「最後までピッチに立っていたかったけど出来なかった」
一之瀬が言う
「いや、お前がベンチに下がった後もピッチには気迫が残っていた。だから、最後までお前と戦っていた気がする」
「ベンチで見てたんだ。みんなのプレーを、ずっと。そして分かったんだ。俺はサッカーがしたい
 俺は諦めない。必ずフィールドに戻ってきてみせる」
「あぁ!そうだよ!!」
一之瀬に円堂が言う
「またフィールドで会おう」
「おう!まってるぜ」
円堂と一之瀬は握手を交わす




「一之瀬君、大丈夫だね」
「えぇ。秋にプロになって試合に招待するって言ったみたいよ」
かがりが言う
「そうだね。とにかく、安心ってことで」
そらが言う
「一之瀬君。怪我、無事治るといいんですけど」
ゆうりが静かに言う
「だいじょーぶよ」
そらが笑って言う

「だって、みんな…仲間。独りじゃないんだから」