二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ________冬結晶. *小説集*_______ ( No.93 )
日時: 2012/01/31 20:21
名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)












 ——浮遊島?


 ——ああ。噂では50年間もの間、地上に降りていないらしい。


 ——何ですか、それ。物凄く嘘っぽいですよ。
























 ——勿論嘘だな。何せ、“もっと長い間降りていないのだから”。

































































「賢者殿、本当に宜しいのですかな? 地上の者と関わり合う、それは先代のご意向に背かれる事と」
「しつこいな……いつまでも口煩い父の言いなりにならないでよ。もう昔とは違うんだから」



「老いぼれ爺は何も言いませぬ。どうぞ、お好きなようにおやりなさい」
「ああもう、その言い方が嫌。結局何を言いたい訳?」





「“災厄”が起ころうとしている地上には近づくな、という老いぼれの忠告でしょうか。
     少なくとも、輝かしいナイト家の血を引く者がこのような事をしでかすとは、夢にも思わないですな」














 賢者は、地上よりも近く見える月を眺めて言った。その声には、どこか諦めたような弱々しさが含まれていた。





















































「友達、とは言えないかもしれないけど。あたしは他人任せなんだよ、爺」










*随時更新、