二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア2-銀魂×戦国BASARA3×青エク- ( No.11 )
日時: 2011/10/22 21:35
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第1章 最初が肝心だとか言うけど大体踏み外す。


 と言う訳で、翔が完全に起きたので燐達は翔に促されてソファに腰を下ろした。
 一方、翔はまだ眠い頭をフラフラと揺らしながら寝ぼけ眼で問いかける。

「で、名前は?」

「え? 奥村——」

「あぁ、ハイハイ。燐ね。で、その隣の奴とは兄弟か。うん? 双子? 似てねー」

 ピシリと、エクソシスト諸君の動きが止まる。
 翔は死神なので『目』を使えば相手の名前が簡単に分かる訳なのだが、エクソシスト諸君はこれを変な読み違いをした。
 つまり、悪魔。

(おい奥村。1回も名乗ってへんよな?)

(当たり前だろ! 名前呼ばれたって言うよりか、雪男に兄さんって呼ばれたぐらいだぞ!!)

(ま、まぁそれで兄弟って見分けられるのは当たり前だと思うけど……双子ってのも見分けられたよ、兄さん)

 こそこそと話す奥村兄弟&勝呂。そしてじろりと翔の方を見る。
 翔は翔で小指で耳の穴をほじり、隣に座る杜山しえみ、志摩廉造、三輪子猫丸の名前をピタリと当てていた。
 だから死神の力を使っているにすぎないのだが、ここで燐が刀を取りだした。生えている尻尾がどこかせわしなく動いている。

「おい、お前!! もしかして、悪魔なのか? 俺が誰なのか分かってんのか?!」

「んー? えーと……」

 翔は目をこすり、何度か瞬きすると答えた。


「魔王(サタン)の——息子?」


 それで確信した。こいつは悪魔だ。
 何度でも言いますが、翔は死神で燐が魔王の息子である事を簡単に知れます。それもこれも目のおかげです。
 ちなみに翔は、身長から体重、スリーサイズまで分かりますがあえて女性相手の場合は見ないようにしているのです☆
 燐は刀を抜き、全身から青い炎を放出させた。

「に、兄さん!! 何をしてるんだ、刀を——!!」

「うるせぇ。こいつは悪魔かもしれねぇだろ!!」

「だったら俺らに任せろや!!」

 勝呂や志摩が前に出る。
 翔はうっとおしそうな目を向けると、ため息をついた。

「俺をそんな下等な存在と一緒にするんじゃねぇよ。魔王の息子」

 ドスの利いた声で言った瞬間——燐の炎が消し飛んだ。
 刀を抜いているにも関わらず、燐の炎は消えた。理由は分からない。とにかく消えた。
 ……何のマジックだ?

「つーか笑えるよな。テメェのような奴が魔王の息子なんて。もう少しちゃんとした奴かと思ったけど、これじゃただの不良じゃねぇ?」

 翔はぼりぼりと頭を掻きながら、ソファの上で大きな伸びをする。
 燐は刀をしまうと、翔に訊く。

「お前、誰だよ」

「ん? あー、俺は——」

 名前を言いかけたところで、玄関から間抜けな声が聞こえてくる。
 翔はその声を聞いた時に、目を輝かせた。ソファを立ち上がると、玄関の方へ駆けだした。

「銀時ぃぃぃぃいいい!! テメェ俺のチョコをぉぉおおお!! ただでさえ金がねぇのに食いやがってぇえぇ!」

「でぇぇ! テメェ何をいきなり殴りかかってきやが——」

「とぼけんじゃねぇ食ったのは分かってるんだ吐けこの野郎吐けっつってんだろ!!」

 パチンコから帰ってきた銀時は、翔の理不尽な攻撃を浴びせられた。