二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 炎神暴君★リシタニア2-銀魂×戦国BASARA3×青エク- ( No.13 )
日時: 2011/10/29 21:40
名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)

第1章 最初が肝心だとか言うけど大体踏み外す。


 確かに翔に言われてみれば、辺りの家屋は全て瓦屋根で、何だか古風の街並みだった。
 唖然と口を開ける燐達に、翔は容赦なく愛用している武器、炎神を叩きつけた。

「痛ぇな!! 何でいきなり殴ってくるんだよ!!」

「いや。ただ何となく。なぁ、銀時ー。こいつらどうすればいいと思う?」

 翔はオーナーである銀時に目も向けず、問いかけた。
 当本人は小指で耳をほじりながらジャンプを読んでいる。ワンパークのところを見て、クスクスと小さな笑みを漏らしていた。
 プチッ(←翔の中で何かがキレた音)

「殺」

 炎神を1振りすると、ジャンプが一瞬にして燃え上がった。
 銀時はジャンプの燃えかすを見て、悲鳴を上げる。

「翔!! テメェ何て事を!! ジャンプに謝れ!」

「大丈夫だ、心配するな。ジャンプは静かに天へ召されて行ったさ」

「紙の魂が見えるってすげぇなお前?! おいそこのほくろメガネも何か言ってやれよ!!」

「え、僕ですか? 僕はその——スクエア派ですので」

「裏切り者がぁぁああ!!」

 カオスになりつつあるこの状況を、孫市が銃弾を1発、壁にブチ込む事で沈静化した。
 コホン、と翔は咳払いをすると銀時に問う。同じ質問を。

「銀時————To Loveるはもう終わったぞ」

 お前さっきと質問が違うじゃねぇか!! 何シリアスな場面でそんな言葉言ってんだよ馬鹿!

「違う違う。銀時、こいつらどうすればいいと思う? 3秒以内に答えろ」

 さーん、にー、とカウントダウンが始まる中で、銀時はただ一言。冷静に言い放った。
 それはエクソシストには、あまりにも残酷すぎる一言だった。

「捨ててこい」

「分かった」

「ちょっと待たんかいぃぃいいい?!」

 ここで勝呂がツッこむ。
 今まさに炎神でふっ飛ばしかけたのだが、いきなりストップをかけられてしまったので、翔は仕方なく鎌を降ろす。

「何で俺らをもの扱いするんねん? 俺らを何だと思ってるんや!!」

「「ただの異世界訪問者」」

 実際、BASARAの諸君がいる時点で彼らはもう慣れてしまったのだ。
 翔はため息をつくと、しえみを指して命令をする。

「お前は今日からホステスな」

「え?!」

「下のスナックで働け。お前の2個上が働いてるから、そいつに仕事を教えてもらえばいいさ」

 いきなりのホステスになれ宣言で、しえみは少し混乱しているようだった。
 だが、それを許さなかったのが雪男だった。

「しえみさんはまだ15歳ですよ?! 水商売なんかやらせません!」

「ほう」

 翔は降ろしていた鎌をゆらりと持ち上げる。そして刃を雪男の首筋に当てると、冷えた声で問いかけた。

「だったらテメェは、この世界から帰る方法を知ってるとでも言うのかよ?」

「……」

「言うのかよ?」

 確かめるようにもう1度訊く翔。
 雪男は答えられずに唇を強く噛んだ。

「大丈夫だって。何せ、この下で働いてるホステスは17だから。お前らの2個上な。変な客は来ないから安心しやがれ。それに——」

 翔は炎神をホルダーに入れて、壁に立てかけた。

「そこの燐が魔王の息子だって言うなら、下のホステスは本当の魔王だ」

「「「「「?!」」」」」

 声にならない悲鳴を上げる。
 なおさら働かせたくなくなったのか、雪男はしえみの肩を抱いた。
 核心を突く事を言ってしまった翔は、大きな欠伸をしながら説明する。

「普段は優しいんだけどな。寝起きが怖ーんだ。だっていきなり銃を振り回してくるんだぜ? これ以上の怖さは——」

 その時だ。ドンッという音がして、ドアが吹っ飛んだ。
 何が入ってきたかと思えば、青い髪の女の子。

「うーるーせーなー……。テメェら、全員——キン○マ取んぞオラァァアア!!」

 銃を乱射しまくる女の子、雫は翔目掛けて引き金を引いた。引きまくった。
 翔は炎神を操り、外へと脱出する。
 銀時はすでに武将達の部屋へ引っ込んだらしい。おいてけぼりを喰らったのは、燐達である。
 雫はゆらりと首を持ち上げて、燐達を見やる。そして鋭い目で睨みつけ——

「死ねコスプレ野郎」

 容赦なくフルオート射撃を始めた。