二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 炎神暴君★リシタニア2-銀魂×戦国BASARA3×青エク- ( No.16 )
- 日時: 2011/12/09 21:55
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第2章 レズとか剣とか男の娘とか
妙と謎の男がキスをしているところを見て、翔は顔をしかめた。
死神の目でその謎の男を見る。
うん。間違いない。
「おい、あいつ——」
「な、あの美人の姉ちゃん誰だ?!」
燐が興味津々と言う感じで訊いてきた。
翔は大きなため息をついて、とりあえず妙の事を教えておく。
「新八の姉であるお妙だ。言っておく。あいつはゴリラにも匹敵するほどに強い人間だ」
「?」
「知らないならいい」
話に戻る。
「柳生九衛兵ねぇ……。何してるんだ、あいつ」
「それより、何でシノとミウ・メイガスがここにいるの?」
「猩々星のバブルス様の付添だろ。大方」
よし、と翔は頷くと、塀を軽々飛び越えて菊屋の中に足を踏み入れる。
豪華な感じの庭はとても広い。和風庭園とも言えるだろう。
翔は鎌・炎神を引き抜くと、妙と男のもとへ駆ける。
「白昼堂々何しとるんじゃぁぁぁあああ!!」
怒号と共に鎌を振り下ろす。
男は妙から離れ、翔と距離を取った。翔は妙の前に滑り込むと、鎌を構える。
「しょ、翔?」
「チビガキが昼間から女とキスか。見せつけてくれるじゃねぇか。おいおい」
翔はケタケタと笑いながら、男に鎌を突き出した。鈍く刃が光る。
男は鋭い目で翔を睨みつけながら言う。
「お前は……?」
「東翔。万事屋銀ちゃんの住み込み従業員だ、テメェは柳生九衛兵と見た」
「……分かるか」
「当然だ。俺を誰だと思っていやがる。死神だぞ、死神」
死神、という単語を聞いて、男・柳生九衛兵は眉をひそめた。
「死神——人に鑑賞できる分、感情を殺している神だと聞いたが。君はどうして妙ちゃんの前にいるんだ?」
「決まってる。従業員の姉だからな。死神全員が感情を殺して生きてる道具だと思うなよ。俺は義理人情に厚い」
二コリ、と笑って対応する翔。
だが、逆に九衛兵は無表情で言い放った。
「ではそれが、僕の許嫁だとしたらどうする?」
「許嫁——? ハッ。おいおい、笑わせてくれるんじゃねぇぞ。死神の目をごまかせるとでもお思いか? テメェの性別は——」
それを言う以前に、部屋にゴリラが飛び込んできた。銀時と神楽、そして新八。そして近藤も。
全員が目を見張った。
「りぃぃぃん!! こいつら殺せぇぇぇ!!」
「あなたが殺せばいいでしょ。死ぬ時を早めるというのもあなた達の仕事じゃないの?」
「死神が勝手に人を殺せないのを知って言ってるのかテメェは!!」
騒ぎに紛れ、妙は翔の横を通り過ぎ、九衛兵の隣に並ぶ。
「おい、お妙!!」
「ごめんなさい、皆」
妙は目に涙をいっぱいに浮かべ、こう告げた。
「さようなら」
「あ、姉上?」
新八が妙の名前を口にした瞬間、九衛兵は妙を連れてどこかへ消えた。