二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 炎神暴君★リシタニア2-銀魂×戦国BASARA3×青エク- ( No.21 )
- 日時: 2012/01/29 13:32
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第2章 レズとか剣とか男の娘とか
「……何だかなー」
翔は、今まさに目下に広がっている修羅場を見てため息をついた。
まず血まみれの土方がいる。
続いて九衛兵。どうやら土方を倒したのは奴らしい。
そして最後に新八とお妙の志村姉弟。新八の方は何か知らないけど殴られた跡が目立つ。
「……何、この修羅場」
「翔さん! 聞いてください、九衛兵さんが姉上を男と間違えて!」
「言っている意味がよくわからない。それでいいのか、お妙」
「よくないに決まってるじゃないの!!」
全力でお妙に突っ込まれた。
翔はポリポリと頬を掻くと、九衛兵に訊く。
「テメェ、女のくせにお妙と結婚するだとかほざいていたのか? だからシノがレズって叫んだんだな」
「何だ。君には分かるのか」
九衛兵は呆れたようにため息をついた。
「当たり前だ。俺を誰だと思ってやがる? 死神だぞ、死神。死神の目をごまかせるとでも思ってるのか? オカマでもちゃんとした性別が見えるぞ」
翔はハッと鼻で笑いつつ、答えた。
「そうか。じゃあ——君にはここで退場してもらおう」
「そうはいかない。俺も万事屋の従業員——つまり、新八の仲間だ。ここで見捨てるわけにもいかない」
九衛兵が木刀を構えると同時に、翔は鎌を構える。だが、次の瞬間、顔色を変えた。
何かが来たからだ。
空にも似たスカイブルーの髪。瞳は海の色をしている。最終兵器・スカイが降臨した。
「げ」
「しょ〜〜う〜〜? どうして逃げたぁぁぁ?」
「スカイさん?! 柳生の方にはスカイさんがいるんですか?!」
新八が目を見開いて叫ぶ。
翔は舌打ちをして鎌を握りなおすと、屋根に向かって飛びあがった。ガッと瓦を踏み、スカイと対峙する。
スカイは宙へ浮かびながらユラリと右手を持ち上げた。ガキンッと音がする。刀の性質を手に乗せているのだろう。
「見逃してくれたりとかはしねぇのか?」
「する訳ないじゃん。俺がそう見える?」
「だよな」
翔は苦笑すると、鎌を振った。
空を紅蓮色に染め上げんとばかりに燃え上がる炎。柱が立ち、辺りを赤く染める。
今まで笑っていた翔の表情は、それはそれは無表情だった。そう——死神としての翔が降臨した。
「死んでも後悔はしないな?」
「殺せるとでも思う?」
「……」
スカイの問いかけに、翔は笑った。笑って返した。
「手加減はするさ。俺と戦えるぐらいに、テメェは強いんだろう? 自信を持ってこい、この俺——炎の死神が相手してやる」
「うわお。まさにその姿は暴君——ぞくぞくするよ」
スカイはそうやってニッコリと笑うと、翔に飛びかかった。
翔は鎌を炎につけ、柱ごとぶん回す。ゴウッとスカイの頭上を、炎の柱が飛んで行った。
「やるねぇ」
「テメェこそな」
スカイの手は、翔の左腕をかすっていた。そこからかすかに血がにじんでいる。
2人はニッコリと笑うと、さらにぶつかり合う。
「柳生編って、こんなだっけ?」
「コミックス14巻を確認してみよう、読者の皆さま」
「すみません。作者がすみません」
影から見ていた燐と政宗と雪男が、どこかに向かって謝罪の言葉を口にした。