二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 炎神暴君★リシタニア2-銀魂×戦国BASARA3×青エク- ( No.6 )
- 日時: 2011/10/19 21:32
- 名前: 山下愁 ◆kp11j/nxPs (ID: GlvB0uzl)
第1章 最初が肝心だとか言うけど大体踏み外す。
翔は寝ていた。
寝ていた。
もう1度言おう。寝ていた!!
彼は昼寝をするのが大好きな万事屋住み込み従業員である。何故自分がここにいるのか、そして目的は何なのかという重要な記憶を無くした死神である。
そんな彼は、今無防備な寝顔を晒してソファにうつぶせになって寝ていた。
すると、天井に穴が開いた。
「「「「「ぎゃぁぁああああ〜〜〜〜〜〜!!」」」」」
そしてそこから人が降ってきた。
制服を着た青年達——奥村燐ら、『青のエクソシスト』の連中である。
1番下に押しつぶされた燐は、上に乗っている全員を吹っ飛ばした。
「だーっ! テメェら、俺の上に乗るな!」
そして辺りを見回す。
彼らにとっては見た事のない世界。万事屋を物珍しそうな目で見回す。
燐はソファの上に翔が寝ている事を発見した。
「ちょうどいいや。こいつを起こしてさ、ここがどこなのか聞こうぜ」
「兄さん。それは失礼じゃないのかな?」
眼鏡をかけた真面目そうな青年、奥村雪男が燐を止める。
しかし、燐はそんな忠告も聞かないで翔をゆさゆさと揺らした。
「起きろー」
「……んぅ……」
翔は呻き声を上げ、燐の腕を振り払った。そして猫のように丸くなると、また寝息を立てる。
燐はもう1度、翔を揺すった。
「なぁ、起きてくれよ。ここがどこなのか知りてぇんだよ」
「んー……。むぅ」
またも翔は燐の腕を振り払い、今度は亀みたいに丸くなった。
流石の燐もこれには諦めたらしく、苦笑いを浮かべながら言った。
「ダメだった☆」
「ダメだったんかい! だったらやるなや!!」
勝呂竜士がツッコむ。
その時、翔がピクリと動いた。何だか呻き声を上げ始める。
エクソシスト諸君が警戒し始めた瞬間、
「銀時そのチョコレートは俺のッッッッッ!!」
叫び声を上げて飛び起きた。
半分眠っている瞳をこすり、翔は万事屋を見回す。
件の坂田銀時は、今はパチンコに行っていて留守である。武将達も新八も神楽もいない。1人だけだ。
「ふぁ、何だよ。1人かよ。つまんねーな」
翔は大きな伸びをすると、スタスタと洗面所へ向かい顔を洗う。そしてまたスタスタと台所まで戻ってくると、テレビの電源を入れた。
ちょうど12時だったのか、笑ってよきかながやっている。
「今日のテレフォンは寺門通だっけー。五右衛門と付き合ってるとかだったらマジで殺しに行こうかな」
翔はそんな物騒な事をつぶやきつつ、チャンネルをポチポチと回して行く。エクソシストには気付いていない様子。
さっきから気付いてもらおうと、「あの」とか「その」とか言っているのだが、気付いてもらえていない。
「あー、何で昼間って面白いのやってねーんだろ。もうちょっと面白いのやれよなテレビ局ー」
「おい、お前」
「ん? 定春。お前喋れ————」
翔が身を起こし、燐達を確認する。
しばしの沈黙——。
「誰」
「こっちの台詞!!」