PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】魔法の国からやって来た【夢小説】 ( No.31 )
- 日時: 2011/10/19 14:48
- 名前: アニホとミシン ◆rWjtunSpWU (ID: WPbx8B95)
「……終わったアルな。お前、今すぐ帰るアルか?」
心なし寂しそうな表情で、神楽が呟く。
化物を退治し終えたということは、エスペランサは異世界に帰ってしまうのだろう。
今日であったばかりの少女とはいえ、神楽は彼女のことが嫌いではなかった。
初めは少々ソリが合わなかったが、今ではそんな事もないし、もう少し時間をかけたら友達になれるかもしれなかったのに。
しかし、そんな神楽の憂鬱を裏切るように、エスペランサとハルピュイアは声を揃えてこう言った。
「帰れねーですよ」
『帰れないだっちゃ』
「「「……え?」」」と、銀時や新八も含めた三人の頭上に浮かぶ疑問符。
その疑問符に答えるように、エスペランサは語る。
「さっき神楽さんとオーガの間に入ったとき、髪が切られちまったでしょう? あれが原因なんですよ。髪ってのは魔法使いにとっちゃ魔力の源みたいなもんでしてね。切られやがると、その分だけ魔力がなくなるんです」
『しかもさっき使った大型の魔法で残ってたあらたかの魔力も消費したから、今のエスペランサは殆ど魔力零の状態なんだっちゃ。消費魔力量の多い異世界への転移魔法を使おうと思ったら、もっと大量の魔力が必要なんだっちゃよ』
「えっと……つまり?」と冷や汗を流す銀時に、エスペランサは平然と告げる。
「髪が元の長さに伸びきるまで、こっちの世界に留まるしかありやがりません」
長かった銀色の髪を指で梳くエスペランサと、何か言いたげにこちらに視線を寄越す新八神楽コンビを眺めて、銀時は思った。
これ、万事屋に住ませなきゃいけないパターンだ、と。
PR