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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】魔法の国からやって来た【夢小説】 ( No.72 )
- 日時: 2011/10/19 16:52
- 名前: アニホとミシン ◆rWjtunSpWU (ID: WPbx8B95)
「あー、いつまで経っても校長の転移魔法慣れねーや……ぎゃははっ、それもこれも僕が『世界の架け橋』使えないのが悪いんだけど。でも仕方ない! だって僕魔法使いじゃねーし! ぎゃははっ!」
男にしては高く、女にしては低い、そんな美声。
いつかのエスペランサと同じく地面から這い出るように魔法陣の中から現れたその人影は、継ぎ接ぎだらけのローブを纏った少年だった。
いや、パッと見は少女にも見える。
ミディアムヘアの髪はココア色で軽いウェーブがかかっており、メガネをカチューシャのように使って前髪を上げている。
睫毛の長い猫目は髪と同じココア色。
肌は白いが、エスペランサのような病的な純白ではなく、健康的な乳白色といった感じだ。
いわゆる程よい白さというやつだろうか。
全体的に細身な体型で、履いているスキニージーンズが覆う脚も、年頃の少女と並んで見劣りしないほどに細い。
そして、その中性的な容貌と華奢な体型に不釣合いな、男を骨抜きにする遊女のような笑み。
高杉晋助の妖艶さが相手を威圧するタイプのものだとすれば、この少年の妖艶さは相手を興奮させるタイプのものだった。
娼婦や遊女を連想させる淫らな色気。
隠すつもりもないあからさまな艶かしさ。
並大抵の遊女では出せぬその色香を、この少年は恐るべきことに余すところなく全身に纏っていた。
知っている。
ハルピュイアは、この少年の名を。
『リーフレット・キルケゴール————』
紡がれた声は、花弁のように軽々と宙を舞った。
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