二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 青の祓魔師 〜漆黒の記憶 Dark memory〜 ( No.66 )
日時: 2011/11/04 19:50
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)

第7話 「記憶の破片かけら

「「・・・・・・え?」」
燐と雪男は驚いた。年齢、住んでいるところが————————分からない。と、言った少女の言葉に。
「————————分からない、分からない、分からない、分からないっ————————」
と、怯え、混乱している 記憶喪失の少女————————愛妙に、雪男は声を掛けた。
「愛妙、落ち着いて。・・・・とりあえず、僕と兄さんのことは覚えていたよね?他には何か覚えていない?」
「・・・・・燐と雪男、それに・・・・・・お父さん、修道院のみんなといっしょに暮らしたこと・・・・・ぐらいしか・・・・・・。」
少女は少し落ち着いた様子で答えた。
「・・・・・・それから後のことは?」
愛妙は首を横に振った。
「僕たちと暮らす前のことも?」
愛妙はうなずき、誰にも聞こえない小さな声でつぶやいた。
「・・・・・何で、覚えていないんだろう・・・・。」

「奥村先生、どうでしょう?私のもとでこの少女を預かるというのは☆」
「・・・・・ですが・・・・・・」
「この少女のことは私が少し調べてみましょう。それに、シャワーや着替えなどもしなくてはならないでしょう?」
そのとおりだった。愛妙は全身血だらけで、着替えをしなくてはならなかった。
「でもよ!・・・・・・」
燐は反論しようとしたが、
「まぁ、後のことはまかせて、よい子は早く寝なくては☆」
そう言ってメフィストは愛妙をを連れて、部屋を出て行った。

「おい!いいのかよ、雪男!」
「・・・・・・しかたがないよ。僕たちにできることはあまりないんだ。」
そう言って雪男は自分の机のイスに座った。
「・・・・・兄さん。なんで愛妙は記憶を無くして、あんなところにいたんだろう?」
「・・・・・・分からねぇよ。」
燐は愛妙のことを心配そうにそう答えた。
そんな燐の様子を見て、雪男は言った。
「・・・・分かったよ。そんなに愛妙のことが心配なら、明日、フェレス卿に聞いておくよ。」
そう話を終わらせ、長い一日は終わった。


次の日、燐はまだ愛妙のことを気に掛けながら、祓魔塾の自分の席に座っていた。
(燐、なんだか元気無いなぁ・・・・・)
隣に座っていたしえみは燐を心配そうに見ていた。
「お〜い。みんな揃ってるか〜〜?」
そう言って入って来たのは巨乳の美女、霧隠シュラと雪男だった。
「今日は新入生がいるぞ〜。三人とも、早く中へ入って〜。」
まず、中へ入ってきたのは二人組の男女だった。
「群青清夜です。17です。よろしくお願いします。」
最初に自己紹介したのは、左目に眼帯をつけた青年だった。黒目黒髪で短髪の青年は雪男と同じくらいの身長だった。
「群青瑠璃、16歳で〜す!よろしくお願いします。あ、群青清夜はお兄ちゃんです!」
次に自己紹介したのは、清夜と同じく黒目黒髪で、長さが肩にかかるくらいのセミロングの少女だった。 ただ、少女の背丈は145cmという子猫丸より低く、見た目は13歳くらいだった。
「・・・・・お〜い。ったく、雪男!もう一人連れてこいよ!」
シュラは隣にいた雪男にそう言い、雪男は言われたとおりにもう一人の新入生を迎えに行った。
(・・・・・ったく、なんだよ・・・・・)
燐や他の塾生たちも少し怒り気味にそう思った。

・・・・・数分後
「すいません!連れてきました!」
走って来たようで、雪男は息を切らしながらそう言った。
(・・・・あれ、雪男のやつ・・・・・)
燐は雪男の顔を見ながら、そう思った。最初、雪男は少し驚きの表情を浮かべていたが、すぐに笑顔を向けて言った。
「さぁ、入ってください。」
そう言われて教室に入って来たのは————————
桜色の髪に、明るい大きな黄緑色の瞳をした少女だった。
少女は緊張気味で、自己紹介をした。
「・・・・・し、蔀愛妙です。16歳です。よ、よろしくお願いします!!」
少女は顔を上げ、ニッコリと微笑んだ。

「えーーーーーーーーっっ!!!」
燐は教室中に響き渡る絶叫をあげた。

 〆 11月4日