二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 青の祓魔師 〜漆黒の記憶 Dark memory〜 ( No.71 )
日時: 2011/12/03 10:19
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)

第八話 「《祓魔師殺し(エクソシストキラー)》」

「えーーーーーーーーっっ!!!」
燐は教室中に響き渡る絶叫をあげた。
「奥村くん、静かにしてください。では、三人とも、席についてください。」
雪男は燐の絶叫を軽く受け流し、三人に指示を出した。
清夜、瑠璃、愛妙の三人はそれぞれ席に着いた。
愛妙は驚いてあんぐりと口を開けた燐の隣に座った。
「お、おい、愛妙。お前、何でここにいるんだ?」
燐の質問に愛妙は答えた。
「え?祓魔師エクソシストになるためだよ。」
「な、なんで?」
「ほら、あたし悪魔に襲われやすい体質で・・・・昔、ずっとお父さん・・・藤本神父や雪男に守られてばかりだったから・・・・・。だから!自分の身くらい自分で守れるようになりたいと思って!!それに・・・・・」
「それに?」
「・・・・昨日の燐と雪男を見て、かっこいいなあっておもったから・・・・・。」
愛妙は照れくさそうに言った。
「そ、そうか。なら、・・・・これからいっしょに頑張ろうな!!」
「うん!!」
愛妙は元気よく返事した。すると、しえみが、
「あ、あの!蔀さん!!」
「はい?」
しえみは頬を赤らめて言った。
「わ、私と、お、お友達になってください!!」
しえみの突然の言葉に愛妙は驚いた。が、
「う、うん!いいよ!!あ、でも・・・・」
愛妙も恥ずかしそうに頬を赤らめながら言った。
「・・・蔀さんじゃなくって、愛妙って呼んで!あたしもしえみちゃんって呼ぶから。」
「う、うん!愛妙ちゃん!!」

愛妙としえみの話が終わったのを、見計らって雪男は声を出した。
「え〜一部の人が知っているとおり、愛妙・・・じゃなかった。蔀さんは七歳ごろからいままでの記憶を失っています。」
教室中がざわざわと騒ぎ始めた。
「しかし、生活上には問題は無く、知識は充分にあるので。みなさん。群青くんたちにもいろいろ教えてあげてください。」
雪男の話が終わった途端、シュラが声を出した。
「え〜とぉ。まず、連絡だ。ここ最近、騒ぎになっている《祓魔師殺し(エクソシストキラー)》ついてだ。」
「・・・・《祓魔師殺し(エクソシストキラー)》って・・・・なんだ?」
燐は隣にいる愛妙に聞いた。
「あたしも知らない。」
愛妙は首を横に振った。
「しえみは?」
「私もよく知らないんだ。」
隣にいるしえみが答えた。
「《祓魔師殺し(エクソシストキラー)》というのは一週間前から、町内の祓魔師を殺している殺人鬼のことです。死亡者は一昨日で六人にものぼりました。殺害方法は全員射殺で、大半の人が心臓に弾丸を一発喰らって死亡しています。そして・・・・・・」
《祓魔師殺し(エクソシストキラー)》について説明していた雪男の表情が険しくなった。
「・・・・・そして、死亡した六人全員とも・・・・・血を大半もの量を抜き取られるという奇妙な事件がおきています。」
「と、いうことで候補生エクスワイアであるお前らも気をつけろよ。以上!」
最後はシュラがまとめあげ、連絡は終わった。

「《祓魔師殺し(エクソシストキラー)》・・・・・・か。」
燐はぽつりとつぶやいた。

 〆 11月6日