二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ポケモン】漆黒の炎に罪を乗せて【BW】 ( No.102 )
日時: 2012/11/24 00:15
名前: 愛河 姫奈 (ID: ewPwHyR8)
参照: http://id37.fm-p.jp/336/8710kuma/




輝きを見せたシンクは
一瞬にして姿を消し
何処かへいなくなった


「シンク?!」

皆、慌てて
焦りを隠せずに
必死に彼女の名前を叫び続けたが
彼女の返答はなく
ただ 仲間の叫び声が響いていた

その時
彼女は謎の浮遊感に包まれていた
それは時渡りをするかのように
何処かへ徐々に連れ込まれていく感覚だった
その感覚はあながち間違いではなく
彼女は確かに「セレビィ使い」として
時渡りと言う能力を得ていたのだ
その能力が解放され
彼女は今まさに時渡りを使っているのだ


「セレビィ使い…時渡り…。
 カントーに来るようになってしまったのは、アナタが呼んでいたのかもしれない。
 いいよ。やってみせてあげる、僕の本気。
 セレビィ、今こそ……僕に力を!」


その言葉を放ったと同時に
彼女は異空間に体を預け
打ちつけられるような空間を
猛スピードの速さで進んだのだ



そして
彼女は過去の世界にたどり着いた






「何、ここー…?」

そこは普通の田舎と言っても過言じゃない町で
何もないとと言えるような街だった
建物も四軒しかなく、
失礼だが 悪くいえば
「ド田舎」だった。

近くにあった看板を見ると
「マサラ」と書いてあった
しかし、残念ながらカントーに免疫のない僕には
マサラとは何処にあるかよくわからなかった
しかし、おそらくカントーだろう
と言う訳の分からない自信に満ち溢れた気持ちで
堂々とマサラと言う町の看板を眺めていた
(進めよ!)


結構長い時間看板を見つめていたが
見つめているだけじゃ意味がないと思い
フラフラとマサラを歩き回っていた
しかし、何の特徴もない町だと思う
たしかに、看板を見たら
何色にも染まっていない汚れなき色
と書いてあったが
染まらなすぎだろ、と心の中でツッコミをしてしまった
まぁ、派手な装飾とかがあって
ごちゃごちゃしている町よりは幾分マシだろうと思った


「しっかし、やっぱ何もないなぁー…」

そう思ってあたりを眺めたら
とげとげ頭と黒髪の少年を見つけた
二人とも僕を見てきょとん、とした顔をしていた
うむぅ。怪しい奴だと思われただろうか
と言うか、何か見覚えのある二人組だと思う
特に、とげとげ頭の人が
(それはどういう意味でだよ)



「あ、こんにちは〜。
 ねぇねぇ、君たち。
 此処ってカントーだよね??」

笑顔でそう問うと
二人の少年は頷いただけだった
どうやら、怪しいと思われているのかもしれない
仕方がないから「ありがとね」とだけ言って去ろうとした
その時
二人分の手が私の片方の手を掴んだ


「ねぇ、あんたってポケモントレーナーなの??」

腰に付いてあるモンスターボールを指して少年はそう問う
しかし、トレーナーと名乗っていいのだろうか
まぁ、一応戦ってるからそれでいいのか…
など、頭の中でいろいろと考えた後に「そうだよ、一応」と言った
一応って何だよ〜とボヤイテいるとげとげ頭は無視しておこう
(お前、失礼だな!)


「てか、二人は何してたの?
 こんなところですることなんてある?」

そう言うと二人は頭をかしげた。
まるで「することなんて、たくさんあるけど?」
とでもいうかのような顔で僕を見た
きっと、この二人には気望が詰まっているんだ
素直に羨ましいと思えた
しかし、今はそれを羨ましがっている暇はない
僕は、全ての真実を調べなければいけない


「んー…ごめんね?二人とも。
 僕…ちょっと忙しいんだけど」


そう言ったと同時に二人の目は輝いた



「お願いがあるんだ!
 忙しいだろうけど…頼むッ!」

とげとげ頭の彼がそう言った
隣の無口の彼も「…お願い」とだけ言って
僕の目をガン見してきた
うぅ、こんな幼い子供に頼まれてしまったら仕方がない
「いいよ」とだけ笑みを向けて言ったら
嬉しそうに笑って手を掴んで引っ張って来た



そして、草むらに座らされる
黙って従うと
「あれ」と黒髪君が指をさした
そこに居たのは桃色に輝いているポケモン

「ん…?あれってミュウ…?」

そう言うと「知ってるのか?!」と言う
尊敬の目で見られたので正直照れくさかった
「一応ね」と言って、またミュウを見た
たしか、綺麗な場所にしか来ない筈
そうか それほど、此処は美しいのだ
気高き汚れなき染められない白だからこそー
ミュウが現れるのだ

(もしかして…)
ふと、頭に考えが流れ込み
僕は飛び込むようにボールを持ち
ミュウの前に立った
ミュウは振り返った

「ねぇ、ミュウ」

話しかけると
返事をするかのようにミュウは近寄って来た

「ミュウ使いは、いるの?」

そう言うとミュウは首を振った
おそらく、前のミュウ使いはお亡くなりになったのだろう
使いになったものは、数年だが速く死に至ると言う噂もある
それでも、次のミュウ使いは探さないといけない
永遠にそれは続かれているからだ

「ねぇ、ミュウ」

僕はとびきりの笑顔で言った
ミュウは小さく鳴いて、擦り寄って来た

「マサラを守ってね!よろしく!!
 ミュウ使いも、絶対に見つかるよ
 いなかったら、僕がいい人教えるから
 また、僕に姿を見せてよ」

そう言ってミュウと瞳を合わしたと同時に僕は姿を消した
おそらく、次の時渡りが始まったのだ
きっと 少年達は消えた僕を探してるだろう
まぁ 絶対に見つからないだろうけど
その時の僕は
マサラなんて知らないし
カントーだって聞いたことのない
馬鹿な少女だったから


「うーん。ちょっと、過去を変えすぎちゃったかな
 でも、もう少し…進まなきゃ…セレビィ…お願い…
 あと、あと一つだけ……僕に未来を………!」



その時だった
辺り一面が真っ暗に染まった
何も見えなくなり
僕は立ち尽くすしかできなかった

「え…?誰かいるの??」

驚きを隠すようにボールを掴んだら
誰かにその手を掴まれた
心臓が飛び出る位びっくりして振り向くと
そこに居たのは愛おしい 愛おしい


「お、にいちゃん…?」

お兄ちゃんの姿は今すぐにでも
消えてしまいそうなほど薄れかかっており
触れると溶けてしまいそうだった
しかし たしかに感じる体温で
嬉しさがこみ上げ
抱きつこうとしたその時だった

お兄ちゃんに突き放されたのだ

「え…?」

驚いてお兄ちゃんを見ると
今まで見たことのない顔をして
冷酷な表情で僕を見ていた
それがとても悲しくて涙があふれて
お兄ちゃんに触れたいのに触れられず
僕は何もできなかった
掴まれていた手の温もりは
直ぐに熱を引いていき
冷たい黒の床を触れていた

「どうして…?ねぇ、お兄ちゃん……」

泣きそうなのをどうにか堪えてそう問うと
お兄ちゃんは何も言わず指をさした
そこに映っていたのは
真っ白な雪に包まれている大きな山だった

「え…?
 お兄ちゃんはそこにいるの…?」

また問うと お兄ちゃんは頷いた
そして 触れようとしたその瞬間
本当にお兄ちゃんは消えてしまった
雪が解けるようにふわり、と消え
僕は暗闇に立ちつくしていた


だけど 今は確信がある
お兄ちゃんは必ずシロガネ山に居る


「よし」

そう言って僕は立ち上がり
もう一度、最後の時渡りをする

向かう先は過去のトウヤ達
ちょっと過去を変えてしまうけれど
彼らを救う為だ 仕方がない




「さて行こうか」

自信に満ちた顔で
僕は一歩、足取りを進めた
その頃、ある場所では
死闘を繰り広げていることもしらないでー…。




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テスト週間になにしてんの俺←
い、いやちょっと書いちゃっただけですよ!
2500文字超えとかいつも描かないけど
調子乗って書いちゃっただけです!;
いつもと違う風に描いてみました
そろそろ、終わらせたい\(^o^)/
しかしなかなか終わらないorz
あぁ、感想かいてたら3000文字いってしまった…