二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【pksp/pkmn短編集】さよならの恋の唄【リク募集】 ( No.144 )
日時: 2012/03/22 21:56
名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
参照: http://up.b9dm.com/lz/20950.html

アシ*不謹慎・音楽・後悔・神の信頼*

【後悔と嘆きの中でーお前に"ごめんな"】〜ゴーシャ〜



ーゴールドsideー



俺の目の前で小さな同い年の少女が攫われた。そいつは、町で一番小さな可愛いギャルだった。
そいつは俺と一番仲のいいダチ公で、幼馴染同然で…毎日飽きる位遊んでいた。俺もそいつも楽しそうに毎日笑ってたんだ。

なのに…っ、あいつは俺のせいでっ………!!

目の前で怪しい格好をした男に攫われた。あいつは叫んでいた。泣いていた。俺に向かって手を伸ばしてきてた。俺も手を伸ばした。
だけど、その伸ばした手はすぐに振り払われて俺は泣き崩れた。あいつの姿はすぐに見えなくなって俺の心は在野区間でいっぱいだった。
しかし、大きくなるにつれてその記憶は薄れていき、そいつの事も次第に忘れて言っていたのであった。

なのに、




















"久しぶりだね"

その声で

一瞬で

あの日の記憶を

思い出してしまった

















「お前…確かっ、」

「私だよ。シャイル。久しぶりだね?何年ぶりかなぁ…えっと、んーっとっ、確か……二歳くらいの頃に攫われたから…九年ぶり?
私達すっごく仲良かったよね〜。本当、私…男に見られてるのかな?って一瞬今思っちゃったよ☆でも、ゴールドん爆発頭って変わらないもんだね…覚えてられるものなんだww」

長いセリフをペラペラと喋るこいつーシャイルを見て俺は唖然とした。…こいつ、元気じゃねぇの?と思ってしまうほどにシャイルの喋りっぷりは凄かった。
でも、シャイルと出会ったシルバーやブルー先輩の態度を見て俺は感じた。

あぁ、なんだ。シャイルは笑顔で平気な、元気な"ふり"をしているだけだったんだと……。
昔からそうだったじゃねーか。自分の思ったことを素直にあまり言えなくて、オドオドしてて…よく泣いてて。
あんまり俺以外の奴の前では笑ってなかった気もする…でも、時間の狭間に行く時のシャイルは違った。

ー美しかった。

舞姫の衣装を身に纏い、扇子を持って微笑んでいて…とにかく美しいとしか言えなかった。
でも、空の天使のナツバ先輩もいつもと違い笑っていなかったので"あぁ、本当の戦いが始まるんだな"などと思った。
しかし、シャイルの笑みはいつまでも消えなかった。あいつはずっと微笑み続けていたんだ。

「これが……私の力。そして、最後の力だからっ、解き放つ!!」

















あの時のシャイルの姿。



いつもより寂しげだった。


















そして何処からか聞こえたメロディ。


俺は嫌な予感がした。













「シャイル——————————————!!」














なんでだよっ、


神様なんていないって信じてるけど、


今だけは信頼するからっ……!!




















「帰ってこいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」















そして、あいつの最後の願い。



"みんなと、幸せに生きられますように"




その声を聞いて俺は安心した













後悔なんて何度もした。

懺悔も何度もした。

泣きたくても、恥ずかしくて泣けなかった。















「大丈夫だよ?私の前なら、泣いても恥ずかしくないからね^^」





















そんなあいつの"本当の笑顔"を見れて俺は安心した。



あぁ、お前も幸せなんだな。










最後に聞こえたあのメロディ










"知ってる?セレビィとかミュウは選ばれた人にだけ歌を教えてくれるんだって…私にも教えてくれるかなぁ?"



"聞いてっ!!私、歌…教えてもらえたんだよ!!ゴー君にも教えてあげるねっVv一緒に歌ってくれる??"

























シャイルが俺に教えてくれた"セレビィ"の歌だった。

























ーシャイルsideー


ずっと恐かった。何も悪いことをしていないのに牢獄に入れられて、動くことすら許されずに心を踏みにじられた。
でも、辛くてもずっとゴールドの事を思っていた。九年間、一度も忘れたことはなかった。
きっと、ゴールドは忘れてしまったと思うけど…私は一生忘れることはなかった。
二人が逃げることになった時、隙を見て私も逃げることに成功した。あんな日々には耐えられなかった。
…それに、ゴールドにもう一度逢いたかったから。私は逃げだしたんだ。ポケモンはイーブイ一匹だったけど…負ける気はしなかった。
で抜け出した後、久しぶりにゴールドと逢った。彼は凄く驚いた顔をしていた。その顔を見たときは、笑いそうになった。
そして時間の狭間の時、ゴールドは私の服装を見て驚いていた。髪の毛もおろしていたからさらに驚いたのだろう。

最後に歌ったあの曲。ゴールドの叫び声。最後の願い。

それで私は気付いた。

あぁ、幸せだなッ。って…














最後に流れてきたあの曲は










私がゴールドに教えた"セレビィ"の歌だったと思う。