二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【pksp/pkmn短編集】さよならの恋の唄【リク募集】 ( No.308 )
- 日時: 2012/07/23 21:12
- 名前: 愛河 姫奈 (ID: ZUrGQhyc)
- 参照: http://id37.fm-p.jp/336/8710kuma/
レグリ♀
レッドさんがロケット団。
幼きあの日、貴方と誓った。
何時からだったっけ?
アナタはどこかへ消えてしまった。
what?何故だろう。何処だろう。
「…ポケモンリーグで会いましょう」
「あぁ」
また会おうって。
また戦おうって。
約束したじゃない。
嘘吐き…嘘吐き…大嫌い。
アナタと初めて会った時は
弱くて、自己満足してるだけの"ただ"のトレーナーだと思ってた。
どんどん旅していくうちにそれが違うと気付いた。
だから絶対にポケモンリーグで会えると思ったのに。
アナタは来なかった。出なかった。
そんなポケモンリーグなんて楽勝に勝てた。
ーつまらなくて、死ぬかと思った。
レッドが死んでしまったのかと思った。
おじいちゃんに尋ねて捜索願も出してみたりした。
ブルーも協力してくれた。
だけど見つからなかった。
居なくなって何カ月経っただろう?
寝れない日々が続く。
イエロ—も心配している。
「グリーンさん。僕、レッドさんを探す旅に出ようと思ってるんですよ…」
イエロ—は可愛らしいポニーテールを麦わら帽子で隠してそう言った。
その言葉に声さえも出なかった。
「行く宛てもないのに?そんな無謀な事…させれる訳ないでしょう?」
イエロ—は少し眉をひそめた。
少し唇をかむような仕草をしてようやく口を開けた。
そして、聞きたくなかった言葉を言われた。
「グリーンさん。もしかして…グリーンさんが一番心配しているんじゃないですか?」
「…ッ」
ー図星だった。
レッドがすっごい心配だった。
だけど、探そうとしなかった。
「探せなかったんですよね?会っても何を言えばいいか分からないから…。
僕も、最初はそうだったんです。いつか見つかるかな…と思ってて。でも、気付いたんです。
レッドさんはきっと、僕達の助けを待ってるんじゃないだろうか?って…」
イエロ—の言葉に励まされた。
年下に励まされるなんて少し恥ずかしいけど、勇気が出た。
「そうね、イエローのとおりよ。ねぇ、イエロー。あたしも一緒に旅に付いていっていいかしら?レッドが心配なの」
イエロ—は「もちろんです」と微笑んだ。
それからあたしとイエローの旅が始まった。
きっと、何処かでバトルに入り浸ってるんじゃないのかしら。
なんて軽く考えていたのに。
悪く考えないようにしてたのに。
どうしてよ、ヘタレッドだったくせに。
ただの馬鹿で無鉄砲だったのに。
笑顔で「バトルしようぜ!」って言ってくれてたのに。
「…なんで?」
「なんでだと思う?」
「………知るわけないじゃない」
「だよなぁ。なぁ、グリーン」
笑顔。だけど、目が笑ってない。
涙がこぼれそうだった。
…レッドじゃ、ない…!
「…アンタ、誰?」
一体、誰なんだろう。
レッドじゃない。
誰誰??そっくりだけど違う。
アイツはあんな風に笑わない。
「グリーン!」
眩しい太陽のような笑顔で
明るく元気な声で
あたしに接してくれたじゃない。
「馬鹿」
涙が止まらなかった。
「馬鹿、馬鹿…」
罵る口が止まらない。
「あたしの、馬鹿…!」
こんな自分
消えてしまえばいい。
「レッドの、ばかぁ…!」
なんでロケット団なのよ。
馬鹿じゃないの?
「…こちらレッド。侵入者を発見。ただちに追放w…」
「リザードン」
「?」
「…燃やしつくせ。全て、全て…」
「グリーン、何言ってるんだ」
「もう、全て要らない。アンタはレッドじゃない。
それに、レッドだとしたら…こんな事で死なないから
だからごめんなさい
ー火炎放射」
アジトが燃えていく。
あたしはアジトから抜けようともせずにただ、立っていた。
ポケギアが鳴った。
「グリーンさん?!アジトが燃えてます…直ぐに出てくだs「イエロー…」はい…?」
「あたし、もう無理だわ」
一粒の涙に炎が増した。
その時。
「何言ってるんですか?!呆れますよ!!
アナタ以外に誰がレッドさんを連れ戻すんですか?
アナタ以外…いないんですよ!救ってくださいよ…レッドさんを」
「そうね…でも、無理なのよ…」
涙がこぼれ続ける。
体が熱い…。
ポケギアが自動的に切れてしまった。
もう駄目だと思った時。
「カメちゃん。ハイドロポンプ!」
「ブ、ルー…」
ブルーのカメックスの水が炎を消す。
熱さが少しずつひいていく。
「馬鹿ッ!」
いきなり叫ばれてビンタされた。
…かなり、痛い。馬鹿力め。
「そうやって自分一人で抱え込んで…悩んでんじゃないわよ!
アンタもレッドももう、仲間なのよ?!
それを教えてくれたのはアナタなのに…本当、馬鹿!」
そうだ。
レッドも仲間なんだ。
「ブルー。あたし、レッド救ってくる」
「行ってらっしゃい」
レッド。
あたしはちゃんと生きてるよ。
だから
ちゃんと決着付けようか?
「レッド」
「…また来たの?」
「バトルしましょう」
「…いいけど?どうしたんだ?
グリーンから誘ってくる事ないのに…」
「アナタを取り戻したい。ただそれだけ」
ふっ、とレッドに微笑みかける。
「ポケモンリーグ優勝者として、アナタと真剣勝負します」
「ロケット団の最高幹部として、キミと真剣勝負します」
battlestart…
レッドの手からボールが落ちる
「…強くなったな、グリーン」
「なんで手加減したの?」
「……救ってほしかったからかな」
「…レッド。抜け出しましょう。仲間なんだから」
「そうだな…グリーン、ありがとう」
「…どういたしまして」
手をつないでアジトを抜ける。
「…レッド」
「サカキ、悪い。やっぱり俺には無理だ…だから」
レッドはボールを持つ
「次こそお前に勝つ」
「…次は、いつか来るだろう…その時まで」
視界が煙る。
「サカキっ!」
「強くなっておけ」
二人でマサラに帰る。
他愛もない会話をしながら。
「レッド」
「ん?」
「…戻ってきてくれて、ありがとう」
にこり、と微笑む。
「あぁ」
レッドも微笑む。
(アナタが戻ってきた日々は幸せで)
(最高の日々が戻ってきたように感じた)
(だから今度こそアナタを失わないように)
(アナタの笑顔を見続けていよう)