二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 3TOPに拾われた私。〜イナイレ〜 ( No.1 )
日時: 2011/11/02 18:08
名前: 基山 ヒカリ (ID: bVIgAYuV)

第一話 雨の中で

「どうして帰ってこないの?」
土砂降りの雨の中、人影すら見当たらない場所に、一人、たたずむ少女がいた。
全身ずぶ濡れ。
今にも壊れてしまいそうな、小さなベンチに一人で座っている。
「お父さ…ん…」
今から、3時間前の事———。

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「お父さん!どこいくの??私もつれてって!」
「あ…う、うん。これとこれとこれとこれも、あれもそれも持ってってね。」
「…?解った。」
お父さんは、なぜか私に旅行に行くような荷物を持たせた。
お父さんだけ楽で…ひっどーい!!!
もぉ、しょうがないなっ!!
ゴトッ。
あ…お母さんの…写真…。
お母さんは、私は4年生のころに死んじゃって、もういないんだ。
これも持って行こう。
「…お父さん?」
お父さんは、泣いていた。
どうしてかわからない。だけど、泣いてた。
あやまってる。
けど、このころの私は、まだ何も知らなかったっけ。
そのあと、ココに降ろされて、ずっと帰ってこない、お父さんを待っていた———。
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「寒い…」
濡れて、風に当たって…とても寒かった。
そっか。私は…捨てられたんだ。
ぶるぶると震える私を、助けてくれる人は、きっといな————…
「ボールどこだっ…て、あれ!?人がいるぞ!」
…誰…?
赤い髪で、頭にチューリップが咲いている男の子だった。
「そんなわけないだろう?チューリップ。目が腐ったか。…女性か?」
今度は、青みがかかった白い髪を持つ男の子。
後から、もうひとり来た。
「ふぅん?どうしてこんな時間にこんな所で、しかも一人でいるのかなぁ〜?」
今度は、赤い髪の男の子。
緑色の瞳が、一瞬、チカッと光ったような気がした。
助けて…。
続く