二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【30話突破】3Topに拾われた私【参照は700突破!】 ( No.116 )
- 日時: 2012/04/04 16:49
- 名前: 基山 ヒカリ ◆TGiN5W4D8c (ID: IyyF43A8)
- 参照: http://ameblo.jp/inazuma709/theme-10043723023.html
第36話〜日常〜
HRが終わり、授業が始まる。
氷の心の中は[最悪]の文字で埋め尽くされていた。
なにしろ、お日さま園に入ってからというもの、女の子、男の娘という単語しか聞いてきていないような気がしたのだ。
普通の人なら何でもない単語も、氷にとっては嫌な単語だ。
子供のころからずっとこの言葉に悩まされてきた。
自分が女顔だったからだ。
「あーくそっ…ムカツク…」
その気持ちを紛らわすかのように、そこらへんに転がっていたバッグを蹴った。
そのバッグは、近くにいた人に当たった。
クリティカルヒットだ。
だが、その人とは…………
「お前な…俺が何かしたっていうのかああああああああ!!」
………晴也だった。
まぁ、朝男の娘と言ったことは悪いことだが、今回何もしていない。
なのにバッグが当たるとはまぁ怒るだろう。
…………それに、普段怒りっぽい人に関してはなおさら。
はーぁ…とため息をついて素直に謝った。
今ここでイメージを崩したら面倒なことになる。
「す、すいませんでしたっ…」
『……まったく、いつまでこんなことを続けるんだ…』
心の中で晴也を恨みながらも、氷は静かに教室を出てある所へ足を運んだ。
パタパタパタ。
静かでしーんとしている廊下に、上履きで廊下を歩く(走っている?)音だけが響く。
まったくどうしてこれだけ静かなのか。
少し疑問に思いながらも、足を動かした。
………………
少年が向かった場所は、屋上。
『ココなら一人でゆっくりできる…』
彼がそう思う彼の憩いの場。
彼にはずっと思っていることがあった。
すぅーっ。大きく息を吸う。
新しい新鮮な空気が体中にしみわたる。
「きれいごとなんか嫌いだ。
うわべだけのものも大嫌い
うわべだけの愛
うわべだけの友情
うわべだけなんだ、なんでも。
きれいごとは嫌い。
きれいごとなんか大嫌い。
「イッショニ」
笑わせないでよ
いつかは裏切るくせに。
「ボクハウラギラナイ」
うそつき
たった今裏ぎったでしょう?
うそつき うそつき うそつき
裏切り うわべ うそつき
そんなことがたくさんある。
そんなのきらい。大嫌い。
この世なんて大嫌いだ。
嗚呼、死にたい。」
少年は静かに歌う。
この世の中を——————————…。
『この歌は僕の心であり、僕なんだ。そして、今ある世の中もこんな感じだ。嗚呼、死ねればいいのにね。』
『少年は、この世の中をとても、とっても嫌っていました』