二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【YES】3Topに拾われた私【天京!!】 ( No.120 )
- 日時: 2012/04/06 18:32
- 名前: 基山 ヒカリ ◆TGiN5W4D8c (ID: IyyF43A8)
- 参照: http://ameblo.jp/inazuma709/theme-10043723023.html
第39話〜逃げた〜
「………」
しーん…と、気まずい雰囲気が家庭科室に流れる。
先生も居なく、あの怖そうな人と二人っきり…というわけだ。
(…にしても、この衣装。アリス…なの?アリスって、こんなん…着てた、っけ?)
スカートの下の方に、「R」と詩集がしてある、メイド服のような服だった。
あれ?とルナが疑問に思いつつも、衣装合わせは終わった。
ぎろり。
また一睨みされてから、ルナは逃げるように家庭科室を出た。
「……………。」
しばらくして、チャイムが鳴ったので、教室に戻った。
* * *
「ここは、〜で、〜〜〜〜〜であるから………。」
(…あ〜、暇だ………。)
美しい白銀のポニーテールを揺らす、氷。
もうとっくに隣の晴也は寝ている。
…よく先生の目を気にせず寝られるよなぁ〜、と思いながらちらりと晴也の方を見て、いや、俺もか。と、心の中で自分に突っ込む。
今は歴史の時間。
氷の一番嫌いな時間だ。
覚えることが多すぎて、嫌になる。
それ以前に、氷は教科書の内容をすべてと言っていいほど頭に入れているので、ほとんど勉強しなくていい。
勉強するといっても、教科書を流し読みするくらいだ。
そのくらいの優等生で、先生にも気に入られている。
なのにこんな面倒な授業に出なければいけない、という事が氷には理解できなかった。
—————どうせこんなもので勉強したって、テストで実力が現れるんだから意味がないだろ…。しかも、あんなハゲ(禁句)のおっさん(禁句)の話を聞いていて誰が面白いんだよ…
心の中で愚痴る。
担任も、ふだん優しく成績優秀な彼が、表と裏が激しいこんな彼だとは思わないだろう。
まぁ、素を知っている人も数少なく、ルナも4TOPもこのことを知らないのだが。
いや、
知らない『ハズ』だったのだが…。
4TOPが、かすかに気づいているという事を、氷は知らなかった。
キーンコーンカーンコーン…。
天国の時間ともいえる、休み時間を知らせる鐘が鳴り響く。
『よし、今日はここまで!』
という担任の声が聞こえると————————————………。
はぁああっ。
一気に氷の気が抜ける。
たとえば気が抜けたサイダーのように、ぷしゅううう、と。
授業は地獄。
それしか今の氷の頭になかった。
が
授業が終わると、あーぁ…と1人つぶやく者がいた。
ルナだ。
衣装合わせ、他にもいろいろアリスゲームに向けての事が一杯待っているからだ。
ほぼ強制的に連れて行かれるので、ルナには抵抗ができない。
それにルナは副生徒会長なため、これからもっと仕事があるだろう。
ふぅ。
また一つ、小さなため息をついた。
続く