二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【NEW!!】3Topに拾われた私【40話更新!!!!!!】 ( No.133 )
日時: 2012/04/21 15:47
名前: 基山 ヒカリ ◆TGiN5W4D8c (ID: QAXZEAYj)
参照: 京介に逢えたら死んでもいい。そしてさらに京介を抱きしめられたら最高。

第43話〜長い一日〜

ばふっ。
お日さま園に帰り、ベッドにだいぶするルナ。
今日の一日がとても長く感じたなぁ、と改めて実感した。
今日の打ち合わせの結果、明日開催されるらしい。
開催されるのは雷門中だが、文化祭っぽくするらしい。
出店も出るから、アリスを追うものは減るだろうとのこと。
(それでも…逃げ回るの、きついでしょおぉ…。運動神経ないのに…。)
運動神経がない、というのも、サッカーを除いての事。
サッカーに対しての才能はある程度はある。
いや、サッカーをすると普段以上に能力が発揮されるというまでか。
普段、50m走のタイムを計ると11秒台なのだが、サッカーを通して走ってみるととても速くなる。(約8秒)
なんだか外の空気を吸いたくなり、窓を開けてベランダに出た。

外へ出てみると、かすかだが歌声が聞こえた。
女子のような、高くて透き通った声だ。
だが、その歌声は、歌詞も悲しそうで、唄声も悲しげだった。
声の主は氷。
その綺麗な歌声に耳を澄ませていると、だんだんと歌詞が聞こえてきた。

「きれいごとなんか嫌いだ。
うわべだけのものも大嫌い

うわべだけの愛
うわべだけの友情

うわべだけなんだ、なんでも。

きれいごとは嫌い。
きれいごとなんか大嫌い。

「イッショニ」

笑わせないでよ
いつかは裏切るくせに。

「ボクハウラギラナイ」

うそつき
たった今裏ぎったでしょう?
うそつき うそつき うそつき

裏切り うわべ うそつき
そんなことがたくさんある。

そんなのきらい。大嫌い。
この世なんて大嫌いだ。





             嗚呼、死にたい。」

唄い終る、死にたい。の歌詞で、どくんっ、と大きくルナの心臓がはねた。
唄から感じ取れる。
氷がどんな風にしてお日さま園に来たのか。
氷がどれだけ辛かったのか。
氷がどれだけ裏切られたのか———————————…。

「…知っていますよ。誰かいますよね?」

唄い終って、氷がぽつりとルナに向けて言い放った。
どきっ、またルナの心臓が大きくはねた。
続けて、氷はこういった。

「まだ寒いですから、早く部屋に戻った方がいいですよ。」

その言葉を残して、部屋に入っていったようだ。
ガラガラ、ピシャン。
氷の、窓を閉めてベランダを出る音が響いた。
複雑な気持ちで空を見上げる。
いつもと同じように星が輝いていた。
…ルナは、その星空がいつもと違うという事に気が付いた。
いつもの星空と比べてみると、ほんの少し、光が弱く、それがルナには、悲しげに感じられた。