二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.173 )
日時: 2011/12/10 22:02
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 30話「森に響く声」

インランスの森の入り口
森の中では2組の双子が戦闘をおこなっているというのに森の外はとても静かだ

「可笑しいわ」
森の外にいた少女は言う
「何がだ?秋」
「円堂君。森が静か過ぎるの、それに…コレ」
秋が指すは森の入り口
「これは…」
森の中に入ろうとすると何かが邪魔をして入れない
「結界…壊すのは、無理そうね」
秋が言うと円堂は
「…秋、できるか?」
少し考える素振りを見せ秋は結界に触れながら
「やってみるわ」






「ねぇ。舞姫ちゃん、羨んだでしょ?憎かったでしょ?それはね…当たり前だよ」
ルーナは笑って言う
「だって、戦姫もだから…」
不適に笑うルーナ
それに対して菜乃香は目を見開く
「…え?」

「気づいてなかったの?だって、貴女は“守護”戦姫は“破壊”正反対。それに此処はインランス」
「やすらぎ…」
「そう!正解。やすらぎに破壊はいらない…だって、そうでしょう?」
無邪気に笑う


「そうね…そうかも、貴女の言う通りね」
菜乃香は静かに言う
「ん?」

「だからこそ…私は-----------------------------!」








「君は恨んだ。憎んだ。自分の妹だというのにね…最低だと思わない?」
ターナは舞衣香に言う
「…そうね。私は、最低だよ。私は…菜乃香の事、好きだよ。だけど、それと同時に羨ましかった」
何かを理解したように舞衣香が言う

「認めるんだ。じゃあ」
ターナは槍を作り出す
「≪ファントム・ニードル≫」
槍は舞衣香に刺さる
「クッ!!!!」
反応は遅れたが舞衣香が避けたため急所は外れている

「あー。避けるんだ…ここで僕に殺られて死のうとは思わないの?最低な自分に休止符を。ねぇ?」
ターナは残酷な事を当たり前のように言う

「そうね。思うわ、すごくね。だけど…私はね---------」
舞衣香の言葉を遮る声


「きゃぁぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁあああぁぁぁぁぁあ!!!!!」


森全体に響く、悲鳴

森は微かに悲しみに包まれた

悲痛な苦しみに、悲痛な哀しみに


脳裏に響く声

『私は…いつでも味方だよ。独りじゃないよ』


その想いは、誰のもの?