二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: そこに空があるから [inzm] ( No.179 )
- 日時: 2011/12/13 06:34
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
31話「双子---姉と兄」
戦いの合間の響いた声
「…」
「どうやら、分からないようだね?どちらか…この空間は僕が作っているからね、分からなくても仕方がない」
ターナは言う
「そう、じゃあアンタは分かるの?」
舞衣香は言う
「そうだね。分からないよ。この空間を維持するので手一杯でね」
あっさりと言う
「そう。ってことは、もう考えるのはヤメタ方が良さそうね。どちらかわからない以上…」
「そうだね。それには賛成だ」
「「そっちが来る前に倒す!」」
「君は分かっていないようだ。この空間の意味を」
「はぁ?何よ!」
イラついている声で舞衣香が言う
「(この空間は人の負の感情を引き出す…ということを)」
「≪ライジング・バースト≫!」
「ホントに“壊す”だけだね」
『“壊す”だけ』という言葉が舞衣香の脳裏に響く
「っ!何よっ!!絶対に…私は負けないんだからっ!!!!」
「≪ファントム・ニードル≫!!」
「うわっ!…コレにか私にはないんだ!!!」
舞衣香の悲痛な叫び
「そう、君は“壊す”だけ“破壊”しかない。じゃあ、ソレが出来ない君は…どうなる?」
姿を暗ましターナが言う
その言葉が舞衣香の胸に突き刺さる
「…出来なかったら?私に…“破壊”がなかったら…?」
困惑の表情が浮かぶ
「役立たず…だよね?それこそ…」
「“いらない”…?」
ターナの笑う声が聞こえる
「…クッ!キャア!!」
舞衣香の小さな悲鳴
地面が膝がつく
「っ!!!!」
そして目の前にはターナが
「もう、終わりだね?」
ターナが手を舞衣香にかざす
「…“いらない”んだ。君も………僕もね」
「≪ダーク・ファント…っ」
ターナの声が途切れる
「「!!!」」
2人の間を裂くように風が吹く
そして、その場に現れた少女
『私は…どんな時でも味方、だよ…ごめんね。負けちゃった…よ』
悲しみの声を上げたのは誰?
『私は、絶対に負けない。負けられない…だって、私はあの子の…味方だもん』
決意の声を上げたのは誰?