二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.189 )
日時: 2012/04/11 19:23
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 33話「狂い咲く華」

「…なんだよ。やっぱり2人がかりになるんじゃないか」
ターナは言う
「これは初めから2対2。そちらが先に倒れただけです!」
菜乃香が言う

「どちらにせよ。“破壊”しかできないのには変わりないじゃないか」
ターナはあくまで続ける
その瞬間だった
ターナの頬を何かが掠った
「!!!」

「黙って…くれませんか?」
菜乃香が投げた鋭い花だった

影が出来て表情が見えない
「…何を知って言っているんですか?舞衣香ちゃんの何を知って言っているんですかっ!!」
声を荒上げる

大声で訴える菜乃香の目には涙が溜まっていた

「舞衣香ちゃんが、どれだけ…苦しんでいたかを。どれだけ、悲しんだかを…」
叫ぶ菜乃香を舞衣香が驚きの表情で見る
ターナも動きが止まっている



「舞衣香ちゃんが…あの子の何を知って言っているんですかっ!!!!!」


「(何、コレ…これが…インランスの双子姫…。なんで、こんなに…勝てないよ)」


「菜乃香…」
「舞衣香ちゃん、大丈夫。私はいつでも、どこでも…味方だから」

それを聞くと同時に舞衣香が小さく笑う
「ありがと」


「もう、迷わない!…ターナ。教えて…アンタ達の言う組織って何?」
「なんだよ。結局それじゃないか…ルーナは人質ってところか?」
ターナはルーナが舞衣香達側にいる事が気に食わないらしい
「そんなことはしない!私達は、人の命は奪わない」
舞衣香が強く告げる


「舞衣香!菜乃香!!」
その場に駆け付けたのは円堂と秋
「ターナ。もう無理だ、アンタ達は逃げられない」
ターナが悔しそうに言う

「ター…ナ。ごめ、ん。私の…せいで…ごめ…」
自分を責め泣きながら言うルーナ
「私は…いい、から。逃…げて」




「わかったよ。組織のは----------」
ターナが真実を告げようとしたとき
ルーナが叫ぶ


「ターナぁぁあ!避けてぇぇぇええぇっ!!!!!」

ターナ目掛けてナイフが飛ぶ
「----え?」



「ターナッ!!」
舞衣香達が庇おうとするが間に合わない



鈍い音がした
刃物が刺さる音



悲しみの色の見える瞳
哀しみの色の見える瞳



「どうして…どうしてだぁぁぁぁあああぁぁあ!!!」