二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.237 )
日時: 2011/12/25 18:26
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 43話「真」

『あたしが----殺した』

急に脳裏に響く声
あざ笑うような声

「!!(じゃあ、この子は?あたしの目の前にいるこの子は?)」
かがりは不安気な顔で少年---マコトを見る
するとマコトは無邪気な笑顔で
「おねぇーちゃん♪」



---分からない
あの子が本当のあたしの弟なのか、分からない---



セントラル城

「どういう事?」
ラティアの声が響く
「言った通り。かがりの…5年前に亡くなっているハズの弟“真”が現れた」
「5年も前よ。可笑しいわ」
ラティアが言うとそらは頷く
「うん。わかってる、私も同じ意見よ…ただ、かがりが…」

「かがりの能力で分からないの?」
「多分。かがりのあの様子は…きっと」

「その子は取りあえずは保護…否“観察保護”」
ラティアは言う
「そう。軽い方ね、助かるわ」
そらは静かに言う
「でもね、そら。何かあったら」
「わかってる…ううん。かがり自身が1番わかってると思う」






とある広場

「わぁー!!」
ボールを蹴り走る少年

「あは♪マコト君、やるねー」
明るい声
「春奈さん…マコト君こっちにパスだ」
「うん!」


「これだけ、見てると…5年前に戻ったみたいね」
かがりは小さく呟く

「楽しそうにサッカーするね。君の弟は」
「ん?あ、アンタか」
かがりはその姿を確認するとすぐに視線を戻した

---あたしが1番分かってる。きっと…
 
  だけど、知りたくない。信じたくない…---