二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.312 )
日時: 2012/01/07 21:56
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 61話「自分すらも失くした少女」

ずっと、幼い頃の記憶
キミは私の目の前が消えた

もっと小さかった頃の記憶
私は、独りになった

独りでも、2人がいたから、頑張ってこれた

でも、キミがいなくなってからは………

ずっとわかってたの
君が傷ついていることは…
私だって同じだから。
君と同じように、キミと過ごしていたから…

私も本当は今にでも崩れてしまいそうだったから
泣き崩れてしまいそうだったから

『みんないた頃に帰りたい』


だけどね

私がここで崩れたら、誰が君を支えるの?
誰が君を見てれるの?




だから、幼い頃の“自分”を封じて

現在(いま)の“自分”を作り上げて




強い“自分”になろと思った

『独りじゃない。私がいる、ね?笑って』


君の隣にいるために
君と一緒にいるために
君を支えるために



冷たい氷の中に幼く弱い“自分”を封じ込めて

暖かな日の下に今の強い“自分”になって




そして、私は------------------------------------------現実から、逃げ出した




「嗚呼、あの頃を…思い出しちゃったよ」

雪は降る

儚い夢を連れて

淡い記憶を呼び覚ます


「1番、弱いのは…私なのにね?---------------------------------------------------アツヤ」


何もない雪が降るだけの空を見上げて問いかけるように呟く

その“声”は冷たく淋しいソラに儚く響いた