二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.319 )
日時: 2012/01/11 19:21
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 63話「冷たいの旋律」

1人の少年は寒空の下

白しかない銀世界にいる

楽しく笑う 悲しく笑う 嬉しく笑う

「嗚呼、つまらない。もっと楽しませてよ。次の奴は…面白いかな?」

こぼれるは溜息





「以上が、最近の事件です」
「とにかく…会議の方ですが、こちらからは?」
少年と少女は聞く
「そうだな。向こうには鬼道も春奈もいるからな。お前達、頼む」
王は言う

「「わかりました」」
少年と少女は立ち去る


「ふぅ、戻ろうか?つららちゃん」
少年は言う
「そうだね。士郎」
少女---つららは言う






2人は進む。永遠に続く銀色の世界を

突然響く声

「氷雪の女神ってお前だな」

少年の声 楽しい様な嬉しい様な

「楽しませてくれよ?」

少年は笑う

満面の笑みは悪魔の笑み


吹雪がつららをかばう様に前に出る
「…チッ。俺、テメェには様はねぇけど…さぁ“ゲーム”を始めようか?」
少年は言う

緋色の髪と雪が混じる


「へぇ、テメェ…弟が死んでんのか」
「っ!」
吹雪が聞いた瞬間にスピードを上げる
「≪エターナルブリザード≫!!」
吹雪はあられを風で巻き起こす

「それも、弟の技か…おもしれぇ」
少年は笑う

「≪炎ノ咆哮≫!」
少年は炎を飛ばす
吹雪のあられが消える



その光景を見るつらら

「なんで…彼の心が、見えない」

つららは愕然とした表情で見る

少年はつららを見て笑う


「…見えない。どうして………」


「…っ!!!!!」
つららは突然座り込む

「何、今の」
震える声

つららが見た“心”恐ろしいほど暗く、狂気に満ちていた


「≪ハート・クラッシュ≫」
少年は呟く










『ねぇ…私は、何処にいるの?』
幼い少女の声

『ずっと、あの頃のままでいたい』


----- 弱い。弱い。誰よりも“私”がよわい
  


   冷たい氷の中に現在(いま)の弱い“自分”を封じ込めて



    
    暖かな日の下には--------------------------------------------------何もかも失った“自分”が残る -----






優しい“幻想”は私の前から消えた

    淡い記憶を連れてきて