二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.349 )
日時: 2012/02/11 22:36
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 70話「聖令会」

よく晴れ渡る空
場所はフィオーレ大国中心部セントラル


「無理があるかもしれないわね」
緊張感のある雰囲気の中少女は言う
「この先だな」
「どーすんの?これ以上はかなり難しいよ?」

その声を聞き奥にいた美少女が姿を表す
「…無理、って?」
「あ…ラティア。これよ」
少女はラティアに数枚に綴られたレポートを渡す
それを読むとラティアは眉間にシワを寄せる
「かがり…こんなことは分かってるわ、この先が知りたいのよ」
鋭く言うとかがりは
「それが出来ないから困ってるのよ」

「これを見てみ?」
少年---不動が1枚の写真を見せる
「これは…」
「見ての通りだ」
もう1人の少年---鬼道が言う
「文字が欠けてるのよ。古代文字ぐらいなら、どうにかなるのだけど…欠けてるとなると」
かがりがお手上げと言う様な声をする

「それより、ラティア。もうすぐ時間よ」
かがりの声でラティアは
「あら、もう?」







「ん〜ねぇ…今日ってなんのために皆集まってるの?」
唐突な事を聞いてくる美少女
「ティアラ姫。食べ過ぎ」
質問に答えるのではなく、冷静にツッコミをする少女
「何をぉ?嫁はいくら食べてもいいんだよ」
ティアラに言葉に少女---ゆうりは溜息をついてから
「聖令会」
ようやくゆうりはティアラの質問に答える

「そろそろ時間。ティアラ姫も出席ですので、クレープはそれで終わってください」
ゆうりの言葉を聞くと
「やぁー!後10個以上ー」
「…終わらないのでダメです」







「これより、聖令会を始める…と言いたいのだけど」
ラティアが言葉を止め視線は1人の漆黒の少女へと向けられる
「時期王妃に来てほしい、とは言ってないのだけど。貴女は国を守る立場の人間のはずよ」
鋭い視線に普通の人間なら震え話す事など出来ないだろう
だが、漆黒の少女---澪は冷静に答える

「心結がいるから」

その言葉にその場にいた全員が固まる

強い瞳のまま澪は言う

「あれが、本当に…心結姉様なら」


「“あたし”が戦わないといけない」


国民に見せる大人でもなく、だからと言って親しい人に見せる子供でない
それが、自分達より幼い少女の言葉

その澪の決意は服装にも出ているのだろうか
普段は白基調の服装が今日は黒基調の服装となっている


「…それに、私の国には魔道隊“イプシロン”がいるから」
澪はすぐに笑って言う


「あー…ねぇ」
空気が読めないのか、それともあえて読まないのかティアラがこの場に似合わない声を出す
「澪のところはイプシロンがいるけど、他の国は大丈夫なの?結構強いの集まってきたけど」
その問いに隣にいたラティアが頭を抱える

「大丈夫よ。ティアラ、各国はちゃんとイプシロン同様の魔道隊があるから」
そらが言う



「で、今回の会議の本題に入るわ」



部屋は緊迫した雰囲気に飲み込まれる



「今回の敵。今までに分かっている者は---------------------------------」

ラティアの冷静な声が響く



「----------------------------------------------------------------------5年前の行方不明者」