二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.423 )
日時: 2012/05/18 20:42
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 88話「集いの巫女の聖地」

冷たい風が吹く様な

生温い風が吹く様な

とてもいい気分がするものではない階段を下っていた


「長いわね」
そらが沈黙を破り言う
「はい」
リオンが短く答える
「…うん」
ティアラは少し静かに答えた



階段の下は暗闇で見えそうにない


そんな階段を下り終えると-----------------------------------


「これは…」
リオンが驚きの声を上げる
「凄い」
そらが目を見開きひと言言う

「此処は…」






「負けたくないから」

少女は言う
長いサイドテールを揺らしながら

「間違って…います」

少女は言う
長いツインテールを揺らしながら


《任せます。貴女方に…どうか、どうか-------------------------------------》






「私は、今まで間違いをしてきた。今まで…間違いで勘違いで…だからこそ、私はやり遂げたい」

少女は言う
ウェーブのかかった髪を揺らして


《信託はいつでも貴女のもとに…》





「知りたい。あたしは…知りたいの」

少女は言う
黒髪をなびかせて


《そうね…貴女なら、できるわね…きっと》





「沢山の人が傷ついた。どんな理由があっても…それは許されない。だから私は、戦う」

少女は言う
ポニーテールを風に遊ばせながら


《確かに…貴女たちなら、あのときとは違う未来をみつけれるかもしれない》







淡い光に包まれた場所


崩れることなく保たせる古代の産物


「此処は…」
そらは文字が書かれている方へ歩く

「…『ここにくるものは、だれなのか。それともだれもこないのか?
 もし、ここにきたものが“ちから”をもとめるならばかそう
 ただ、このせかいの“きぼう”をたやさないためにつかってほしい』

そらは文字を読み上げた

「そら!リオン!!」
ティアラが2人を呼ぶ

「どうしたの?」
「どうかしましたか?」

「これ」
ティアラが指をさす

そこには

   <ここ“つどいのみこ”のせいち>

「“集いの巫女”?」
そらが声を出す
「聖地って…それに巫女ってことは、ここも古代の…巫女たちの遺跡の1つってことですかっ?」
リオンが言う

「集いの巫女…すべての巫女の中心であり、すべての巫女の上となる者」
ティアラが言う

「ティアラ?知ってるの?」
「聞いたことはあるよ。知ってるのは本当に少ないんだよ。私も、小さな頃に1回聞いただけ」




「集いの巫女…それが、キーなの」
















--- 誰でもいいよ
 

 この“連鎖”を終わらせてくれるなら

  
  あたしの出来ることなら、なんでもするから

 
 なんでも、あげるから

 
  あたしの目でも心臓でも、なんでもあげるから


 だから…誰か、とめてよ。終わらせてよ


  嗚呼、そう思うことすらが…彼方に対する裏切りなのね


 どうすれば、よかったの

  
  あたしは…あたしには…





 「もう…なにも残ってないよ」




  もう、此処しかないの、に…。 ---







「ごめんな。俺がもっとはやくに言えばよかったんだ『間違っている』と----------」


男は言う

男は消える

ひと言言い残して




「------------------------------------------------------------------------生きろよ」