二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.432 )
日時: 2012/06/09 21:10
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 91話「すべては今から…」

日は暮れ夜という闇が現れる

「「…」」
1人の少年と1人の少女は黙り輝く月を見上げていた

「…アンの、記憶が消えた」
「うん。なんで、かな?私たちはもう…あの場所にいないのに。もう…“繋がり”は消えてしまったのに」

「「どうして…心が痛む?」」

辛そうな少年の瞳は憂いを帯びて
悲しそうな少女の瞳は輝きが潤み


「…氷裏」
救いを求めるような声

「何処から、間違ってたのかな…---------」






「『闇の深い場所』ねぇ」
帰還したそらはかがりに聞いていた
「考えれば、簡単だけど」
かがりは小さく言う
「私も、思い当たる場所はあるの。だけど…あの場所って、行ったことのある人、いないし」








リオンは1人、写真を見る

文書の最後のページに挟まれていた写真


もう返る事のできない頃のモノ


「…今、どこにいるの?」


弱い声は響くことなく消える








「人を集めなさい」
ラティアは告げる

「…行くのよ。あの場所に」








「行くしか、ないのよ」





「みーんな。変なんだよ…笑うことを忘れたみたいに。つまらないよ」
ティアラは小さく言う

「“光”を左右するは、操縦者の力。集いの巫女を守護する…か。ずっと昔に言われたコトバ」



「本当だったんんだ…私は見つけた。----------------------------------------集いの巫女を」







すべての巫女が揃わなければ、闇を封じる事はできない


「《とうとう。集いの巫女までもが現れたか…だが、最後の1人がいなければ意味がない》」


「《最後の1人を見つけることは出来ない。その巫女の力は貴様たちには見つからない》」

黒の少年は云う


「《さぁ。俺とお前がいれば世界はいくらでも変えられる。いくらでも…“終わりの巫女”」


狂った様に言う黒の少年を見て儚く心が揺れる銀色の少女










「…ねぇ。いつになったら“ほんとう”に戻ってくれるの?」


《知っているのに、動けない。ソレは…恐怖から?それとも-----------------------?》












《月が欠ける。人々から“癒し”が…消えてしまう》

深緑の少女は言う

《すべて、あの時のように…“信頼”の気持ちがなくなる》

赤の少女は言う

《みつけて。消える前に“始まり”を恐れる前に》

ラベンダー色の少女は言う

《がんばって。きっと…“祈り”を忘れないで》

青の少女は言う






《ねぇ…貴女はあの時。何を思っていたの?》

黄昏色の少女は問う



《あの時、彼方は…苦しみで壊れていた“終わり”を求めていた》

黒の少女は言う










「《さぁ…月が欠ける。砕けた物語は千年の時を得て、今…完成する》」