二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: そこに空があるから [inzm] ( No.448 )
- 日時: 2012/07/16 19:30
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
96話「それぞれの戦い」
--- 来てしまった
よりによって、1番戦いたくない人が… ---
振り向く朱色の髪の少女
緋色の目は悔やむような輝きを放っていた
豪炎寺が敵と判断し刀を抜くがそれをゆうりが制する
「ゆうりっ」
豪炎寺がゆうりを見るがゆうりは豪炎寺を見ない
彼女が見るは目の前の少女
「…私は、貴女とは戦いたくないの-----------------------リン」
リンは静かに言う
「それは、私もだよ。もう…みりあの大切な人を物を傷つけたくない」
「なら…」
「でもね、無理なんだよ。だって、貴女はここに来てしまった」
「私は、戦わないといけない。みりあの守った人を傷つける事はいやだけど
それでも…私は戦う。貴女が私の敵だから…!」
リンの目は強く覚悟の色を見せていた
*
「ようやく来たか」
通路を抜けた先にいた少年
よく目立つ緋色の髪
冷たく見える緑色の目
「…ルイ君」
つららが息をのむ
「お前らか。まったく、戦いたくない奴が来やがった」
ルイが呟く
「僕たちは出来れば君とは戦いたくないのだが」
吹雪が言うと
「それはできねぇ相談だ。俺にはやらねぇといけない事がある
それに、ここに来ちまったお前たちは邪魔なんだ」
それを聞いた瞬間に鬼道が構える
「なら、こちらも全力でいきます。私たちは彼方に勝って、貴方方を止めます!」
*
「っ!」
無数の矢が飛び交う
「強い…!!」
漆黒の髪が宙を舞う
「澪!」
「風丸!手を出すなよ。あたしが、あたしが戦う」
澪は目の前の少女との戦闘の最中そう言う
「手出すなって、出せねぇよ。お前の戦いに」
風丸が呟く
「風丸君、でも準備はしておいてください。彼女は…心結さんは強いです」
栗色の少女の瞳は光がなくただ、人を倒すためだけの人形と化していた
それを見る青色の髪、黒色の目の少年---イクトは辛そうな顔をしていた
「…ミユ」
*
「で、この状況ってなんなのかしら?」
嫌味たっぷりに舞衣香が呟く
「さぁ。少なくとも僕は知らないね」
目の前にいる見るからに強そうな魔道師を見て言う
「てか、円堂アンタのせいよ。あんなとこでトラップに引っかかるから」
「普通は誰も引っかからないよーインラス王」
舞衣香に続きルーナが文句を言う
「俺だってわざとじゃねぇよ?!」
「言い合っている暇はなさそうですよ」
菜乃香が言う
「えぇ。感じる魔力の大きさ…かなり強いよ」
秋が付け足す様に言う
「面倒だなぁ」
*
--- もうすぐ時間がくる
あいつ等がここに来てしまう
あたしは、戦えるの?
違う、戦って勝たないといけない
あの場所に近づけちゃいけない
…本当に、あたしはソレを望んでいるの? ---
「時が止まればいいのに…」
誰にも届かない声は響くことなく儚く消え散った