二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.454 )
日時: 2012/07/27 20:03
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 98話「彼女の思い」

くるしい
なんで、わたしがなにをしたの?
ねぇ…おしえてよ。わからないの
おとうさん、おかあさん。わたしのことが、キライなの?

いやだ。かえりたくない。だって、家には…おとうさんとおかあさんがいる

いたいのは、イヤだよ


どうして…わたしが--------------------------------------------



                                   リンがわるいこだから?








何もわかっていない

彼女は言う
冷やかに、冷たく


「どういう、こと?」
夏未が沈黙を破り聞く

「そのまま。私は、私たちは1人だって無理やり戦っている奴なんていない!!!」
リンが強く言い切る

「どうして」

「さっき、誘拐って言ったよね?ちがうよ。私が、自分の意志であの檻(いえ)を出たの」

静かに、はっきりとリンは告げた



「ほんとうに、わかってないね」









--- だめだ。やっぱり、あたしに止めは刺せない
  
  どうすれば…いいの。姉様っ!! ---

「っ!!姉様…」

ミユの槍を澪のロッドで止めている

「だめだ。ミユは今、紅の道化師のことを覚えてない。このままだと、本当に」
イクトが言う
「おい!お前!!なんでお前は…」
近くにいた風丸が詰め寄る
「…俺はできるなら、もうミユに罪をかぶせたくない。犯してほしくない」
イクトは言う
「もともと、ミユはこっち側の人間じゃないしな」




--- そうか。賭けるしかない

  これでも、倒れても悔いはきっとないしね

  心結姉様。あたしは、決めましたよ ---





澪はロッドを捨てた

「澪っ!?何やってんだ!!」
風丸の声が響く

「ほんと、何、やってるんだろうね」
澪は小さく笑う

「あぁぁぁあ!!!!」
ミユの蹴りがヒットし飛ばされる

それでも澪は立つ





「気が済むまで、やればいいよ。いつも、姉様に頼って、甘えてたあたしへの罰なんだ」








『絶対にいつか追いつくもん』


『あたしだって出来る!!姉様よりも絶対強くなるの!』



『貴女は誰よりも、強く、だれよりも優しかった』




聞こえないはずの声

知らないはずの記憶






「澪の憧れは、いつまでも姉様です」


小さな声はよく響いた





「あたしは、どんな心結姉様も受け入れてみせます。だから、すべて…ぶつけてください」


声と共に一筋の涙が頬を伝う





「思い出して。取り戻して。貴女自身を…。あたしの憧れた、貴女に…」






晴れやかな笑顔で彼女は告げた





















「大好きです。心結姉様」