二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: そこに空があるから [inzm] ( No.516 )
- 日時: 2013/03/27 21:24
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
117話「地下」
私はみつけた
私が守護しなければならない巫女を
ずっと探し求め来た
_______________________“終わりの巫女”
*
地下深く、暗闇の中
「っ…地下まで落とされた?」
あたりを見渡すかがり
自分の腕の中に未だいる銀色に視線を移す
「氷裏…誰か、治癒使える奴いないのっ?!」
人の気配に集中する
突如、頭の中に響く声
“誰か答えなさい”
「ラティア!」
“かがり?魔力を放出して。そっち向かうから”
それを聞きかがりは外へ魔力を放出する
*
「かなり落とされたなぁ…皆は何処だろう」
そらがその場を動こうとすると声が響いた
「そーらぁ!!!」
あたりの暗闇が嘘に思えるほど明るい声
「え?あ…ティアラ!!」
振り返るとそこにはティアラが手を振って走ってくる
「ティアラ。大丈夫だった?」
「うん!テキトーに走り回ってたらそらを見つけたんだぁ。あ、他にも見つけたよ!」
ティアラは“ニコニコ”と笑い言う
その言葉の通り、少し遅れてレオンを抱えるアフロディが走ってくる
「アフロディ、レオンもっ」
そらは応えるように言う
「あはは。どうにか生きてたよ」
アフロディが言うのを他所にそらはレオンを見る
「体力が、かなり消耗してる。ゼレフに乗っ取られている間の疲労が一気に来ているの…?」
「邪な感じなのはさっき祓ったよ?」
ティアラが言う
「そう。とにかく、かがり達を探しましょう…」
*
「…これで大丈夫だと思います」
「かなり危ない状態だったわね」
氷裏を見て2人が言う
「助かったなら良かった。ラティアはともかくリオンも来るなんて思わなかった」
かがりは言う
「あ、はい。途中、ラティア姫様に見つけてもらいました」
少しばかり笑みをみせリオンが言う
「取りあえず3人。ティアラ達も残りで合流していてくれればいいけれど」
ラティアが言う
「それにしても、広い場所ですね。さっきまでは入り組んだ通路、迷路みたいだったのに…」
「地下迷宮の広場?って感じね」
「ここを拠点としましょう」
ラティアを言葉に頷き、かがりは立ち上がる
「じゃあ、他を探してくるわ」
そう言いその場を離れようとすると声が響いた
《待って。行かないで…!!》
*
“願い”は同じなのに
どうしてこんなにも
“すれ違うのでしょう…”