二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.516 )
日時: 2013/03/27 21:24
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 117話「地下」

私はみつけた

私が守護しなければならない巫女を


ずっと探し求め来た

_______________________“終わりの巫女”






地下深く、暗闇の中


「っ…地下まで落とされた?」
あたりを見渡すかがり

自分の腕の中に未だいる銀色に視線を移す
「氷裏…誰か、治癒使える奴いないのっ?!」
人の気配に集中する

突如、頭の中に響く声

“誰か答えなさい”

「ラティア!」

“かがり?魔力を放出して。そっち向かうから”

それを聞きかがりは外へ魔力を放出する










「かなり落とされたなぁ…皆は何処だろう」
そらがその場を動こうとすると声が響いた


「そーらぁ!!!」
あたりの暗闇が嘘に思えるほど明るい声
「え?あ…ティアラ!!」
振り返るとそこにはティアラが手を振って走ってくる

「ティアラ。大丈夫だった?」
「うん!テキトーに走り回ってたらそらを見つけたんだぁ。あ、他にも見つけたよ!」
ティアラは“ニコニコ”と笑い言う
その言葉の通り、少し遅れてレオンを抱えるアフロディが走ってくる
「アフロディ、レオンもっ」
そらは応えるように言う
「あはは。どうにか生きてたよ」
アフロディが言うのを他所にそらはレオンを見る

「体力が、かなり消耗してる。ゼレフに乗っ取られている間の疲労が一気に来ているの…?」
「邪な感じなのはさっき祓ったよ?」
ティアラが言う
「そう。とにかく、かがり達を探しましょう…」






「…これで大丈夫だと思います」
「かなり危ない状態だったわね」
氷裏を見て2人が言う
「助かったなら良かった。ラティアはともかくリオンも来るなんて思わなかった」
かがりは言う
「あ、はい。途中、ラティア姫様に見つけてもらいました」
少しばかり笑みをみせリオンが言う
「取りあえず3人。ティアラ達も残りで合流していてくれればいいけれど」
ラティアが言う


「それにしても、広い場所ですね。さっきまでは入り組んだ通路、迷路みたいだったのに…」
「地下迷宮の広場?って感じね」
「ここを拠点としましょう」
ラティアを言葉に頷き、かがりは立ち上がる
「じゃあ、他を探してくるわ」
そう言いその場を離れようとすると声が響いた



《待って。行かないで…!!》






“願い”は同じなのに

どうしてこんなにも

“すれ違うのでしょう…”