二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: そこに空があるから [inzm] ( No.525 )
- 日時: 2013/07/22 10:24
- 名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)
120話「集い」
苦しみの中での優しさは
砂糖のように甘く
幸せの中での痛みは
棘でしかない
そんな中で私は、思い込みで
彼女を闇の中へ突き落してしまった
*
「今の…エナ?」
ティアラが言う
《ここに。この地に貴方方は来てくださると、思っていました》
姿を見せる黄昏の少女
「どうして、此処に」
《私の魂はあの場にありました。ですが、私が死んだのは此処、ですから》
「エナ。どうして、私なの?ティアラやリオンでも良かったと思うの。だって、私は____」
そらは言うがエナは首を横に振る
《貴方がそうで、どうするのです。貴方はあの方の想いを踏み躙るつもりですか》
エナは鋭く言う
「それはっ…だけど、私は、私は…」
「そら…」
ティアラがそらの横に来る
「大丈夫だよ。そらには私がいる。皆がいる。大丈夫」
「ティアラ」
《私は貴方に託したの。すでに託しているの。世界を救おうなんて思わなくて良い
貴方が救うのは“人々”です。友達や仲間、そんな身近な者たちで良いの》
エナは告げる
《それは…集いを司った“いのちノ巫女”の願いで想いで、全て》
「いのちノ巫女…?」
アフロディが言う
「それは、誰だ」
レオンはエナを見、問う
「“いのちノ巫女”フィオーレ地方でも屈指の医者であり魔道師
誰にでも優しく全ての者を愛し、世界を愛した巫女」
そらは言う
その瞳にはうっすらと涙が浮かぶ
「最後まで、人を守り、散って逝った巫女」
沈黙を破る声
「真実(ほんとう)の集いの巫女」
《私が、初めて選び託した巫女。人を世界を愛し、愛されていた魔道師、いのちノ巫女であった
“レナ” 》
*
私の罪
私のエゴ
私の全て
私の_________________________________宝
愛しい子
笑って、お願い。笑って…
“誰かを幸せにしたいのなら、笑いなさい”