二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: そこに空があるから [inzm] ( No.525 )
日時: 2013/07/22 10:24
名前: 夜桜 (ID: KY1ouKtv)

 120話「集い」

苦しみの中での優しさは

砂糖のように甘く

幸せの中での痛みは

棘でしかない


そんな中で私は、思い込みで

彼女を闇の中へ突き落してしまった






「今の…エナ?」
ティアラが言う

《ここに。この地に貴方方は来てくださると、思っていました》

姿を見せる黄昏の少女
「どうして、此処に」

《私の魂はあの場にありました。ですが、私が死んだのは此処、ですから》

「エナ。どうして、私なの?ティアラやリオンでも良かったと思うの。だって、私は____」

そらは言うがエナは首を横に振る

《貴方がそうで、どうするのです。貴方はあの方の想いを踏み躙るつもりですか》

エナは鋭く言う

「それはっ…だけど、私は、私は…」
「そら…」
ティアラがそらの横に来る
「大丈夫だよ。そらには私がいる。皆がいる。大丈夫」
「ティアラ」


《私は貴方に託したの。すでに託しているの。世界を救おうなんて思わなくて良い
 貴方が救うのは“人々”です。友達や仲間、そんな身近な者たちで良いの》

エナは告げる







《それは…集いを司った“いのちノ巫女”の願いで想いで、全て》




「いのちノ巫女…?」
アフロディが言う
「それは、誰だ」
レオンはエナを見、問う


「“いのちノ巫女”フィオーレ地方でも屈指の医者であり魔道師
 誰にでも優しく全ての者を愛し、世界を愛した巫女」

そらは言う

その瞳にはうっすらと涙が浮かぶ


「最後まで、人を守り、散って逝った巫女」




沈黙を破る声


「真実(ほんとう)の集いの巫女」






《私が、初めて選び託した巫女。人を世界を愛し、愛されていた魔道師、いのちノ巫女であった
 


                                     “レナ” 》








私の罪

私のエゴ

私の全て

私の_________________________________宝

愛しい子

笑って、お願い。笑って…


“誰かを幸せにしたいのなら、笑いなさい”