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4　雪村の回想　吹雪自身が語る真実



ねぇ、アツヤ。




新しい必殺技のヒントでも見つけよう。
と思って雪原に繰り出した俺が、吹雪先輩の衝撃的な告白を聞いてしまったのは、いつだった？




エターナルブリザードを・・・教えてもいいかな。
あの子は君に似ているよ。
サッカーに、前向きに。
前に進まなければ、意味がないって。




先輩は、雪に負けずたたずむ木に話していた。
「アツヤ」という何かにむかって。





有望だよね。
ああいう子を教えてると・・・イナズマジャパンのみんなを思い出す。
フィフスセクターに管理されていても、サッカーを好きな子がいる限りはここにいるよ。
・・・みんなに、会いたいね。
僕と君を「完璧」にしてくれたのも、みんなだから。
でもさ・・・僕たち、本当の意味での完璧になんか、なれやしないんだ。
全ての非は、僕と君にあり。自作自演・・・っていうと悪いんだけど。
車。雪崩にあっちゃった。
運試しなんかしなけりゃ・・・僕たち二人で本当の完璧だったのに。
悔やんでも悔やみきれない。

償うにはどうすればいい？
法律的には事故なんだし・・・。自首なんてしないよ。
ねぇ、君はどう思う？




葉のない幹が揺れた。
俺は、木の上にいる何かを感じた。「アツヤ」なんだ。
恐怖で、逃げた。
先輩は俺に気づいただろう。
俺は「アツヤ」と先輩が怖くて怖くて。
家で姉に泣きながら話した。

「・・・そうなの」

姉は悲しそうに笑った。
それじゃ、士郎くんは人殺しみたいじゃないーーー。


そうだよ！！　人殺しなんだ！！
だから、だから羽入。全部解いて。全部。
ずっとずっと怖くて。毎晩夢を見る。先輩が姉ちゃんを連れて行く夢。

「豹牙・・・！！」

お願いだ、羽入！！



俺は今日も夢を見ます。
先輩の目が黄色くなって、灰色に戻って、左右違う色になって・・・！！

「うわあああ！！！！」

夢でしょうか。現実でしょうか。
先輩が今、俺の目の前に立っています。