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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【テニスの王子様】 お茶のお供に、甘い話。 ( No.45 )
- 日時: 2011/12/21 12:34
- 名前: 生死騎士 (ID: .WGhLPV.)
○ 『吾輩は猫である』(四天宝寺)
土砂降りの雨が降る中を、私は走っていた。
家から学校への見慣れた通学路を。
理由は、学校に家の鍵を忘れてしまったから。
我ながらどんな忘れ物とは思うけど、今はとにかく走るのみである。
なんていったって、
傘をさしていないのだから。
ぜぃぜぃと息を切らしながら、私はなんとか部室の前に辿り着く事ができた。
教室を出るときには鍵はあったので、置いてあるとしたらここだろう。
っていうか、鍵開いてるかな・・・
最終下校時刻は結構過ぎてしまっているので、開いていない可能性の方が高いのだが。
「っ寒!!」
そんなことで悩んでいるうちに雨で濡れた体が凍えてしまいそうなので、とりあえず扉に手をかけてみる。
すると驚いたことに扉が向こうから開き・・・
中から伸びてきた手に腕を掴まれ、そのまま部室の中に引き込まれた。
「椿姫、そんなとこでなにしてっと?」
「え、あ、千歳先輩!」
引き込まれた勢いで倒れかけた私を支えてくれたのは、千歳先輩だった。
ていうか、こんな時間になんで人が居るの!?
オサムちゃん、最後に部室の確認とかしないの!?
軽いパニックを起こしている私に、先輩はタオルを抛ってくれた。
「そのままでいると、風邪ひくばい。」
「有難う御座います・・・」
被さったタオルの上から千歳先輩の大きな手が私の髪をかき混ぜるように拭いていく。
「にゃー」
・・・あれ?
「にゃー」
・・・うん!?
「ち、千歳先輩・・・」
「ん?」
「なんか人間以外の動物の声が聞こえる気がするんですが・・・」
そういい終わるか終わらないかの内に、私の足元にふさふさした感触。
見下ろしてみれば・・・
「猫!?」
小さな仔猫が二匹、私の足に擦り寄っていた。
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