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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【VOCALOID】ウタバナシ ( No.7 )
- 日時: 2011/12/13 18:39
- 名前: Sky ◆M7x9jXIufw (ID: qTh1yy9a)
『さぁ、見届けよう**という**を』
深い深い森の奥底のさらに深く入る所に、ひっそりと佇む映画館がある。
孤独な男が、その死の間際に作り上げた映画館ーー。
時計の針は休む事無く時を刻み続けるが、それも何時止まるか分からない。
「くすくすくすっ」
「あー…」
めったに誰も立ち入らないはずの、映画館の中から声が響いた。
誰も立ち入らない、映画館の館長はーー…
「お静かになさい」
青緑の長いツインテールに、深い群青をベースとした少し古びたドレスを纏った少女が、裁判官が持つ物を手に持ちつつ音を出す。
すると、黄色の髪の少女が黙った。
ツインテールの少女は、咳払いを一つすると話し始めた。
「神の命に探し求める、“器”は残るは後一つだけ…その在処を知るのならば、証言なさい『時の魔導士』」
腕を振り、着物に丸眼鏡を掛けた男なのか女なのか分からない者が呼んでいた古書を閉じて「ううむ…」と唸った後にこう告げた。
「それは我も知らん、しかし『奴』はもう既に時を越えて主を持ち『この世界』に登場しておる、しかし今の在処は我の力を持ってしても分からぬ…奴の力が膨大すぎるのか…軟弱すぎるのか……ううむ…」
「そーれーはー!つまりっ、“冥界の主”に何かkeyが有るってわけでしょ?魔導士」
「黙りなさい、“待つ者”よ鏡の化身の癖に余計な事をしないでちょうだい」
「わかったよ、人形館長」
人形館長に注意され、ふいっと赤いドレスを纏った女にしがみつく『待つ者』と呼ばれた、黄色い少女。
それを無視して、少し人形館長は頭を抱えた。
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