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「魄夢一人じゃ可哀想だから神楽もついてけ」







という事で、私は神楽ちゃんと一緒に携帯を届ける事になった。
この携帯の持ち主は、金持ちらしく
ある会社の社長の娘さんだとか。





「その人の家ってどこにあんの?」

「えーと、団子屋の近くアル」





神楽ちゃんが団子屋を指差す。
その団子屋の所に、それらしき女の子が並んでいた。
もしかして、と思い、その女の子に近づく。





「あのー、すいません」

「…何かしら」

「携帯返しにきたヨ」

「け、けいたい?」





女の子は首を傾げる。
まさか私と一緒で、携帯知らない…?
まぁお嬢様だもんね。
世間知らずとか言う。





「…携帯…あ、ありがとうございます」





ようやく思い出したようで、女の子は私達に礼をした。
…にしても、
なんかお嬢様って感じしないなあ、





「…貴方…」

「は、はい?」





女の子にじーっと顔を見られる。
ま、まさか獣ってバレた…?





「その耳といい尾といい…まさか…」

「あー!!こ、これはちょっとゴスブレって奴ですー!!」

「魄夢違うネ、ゴスブレじゃなくてコスプレアル」

「そーコスプレー!!」





あははー、と笑い誤魔化す。
いや誤魔化せてない…。
だって女の子の目が光ってるんだもん!!





「…貴方、魄夢?」

「へ?」