二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 土方十四郎の姉で御座います。【銀魂】 オリキャラ募集! ( No.140 )
- 日時: 2012/01/18 17:42
- 名前: 如月 ◆eZsQmZilro (ID: w0.JbTZT)
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土方十四郎の姉で御座います。【紅篇】
第八訓「もっと夢を見ていたかったのです」
「あら貴方、今日配属された新人さんね?確か京の都から来たとか…」
「は、はい!江東でございます!宜しゅうお願いします!」
お手伝いさん達が、にこやかに話しているのを朔たちは見つけた。
遊び癖のあった父は妾やら妾の子のためだと言うことで屋敷だけは大きくしている。
その上子の世話を仕切れないとお手伝いさんも配属されているのだ。
お手伝いさん達は楽しそうに談笑している。
会話からして片方のお手伝いさん——江東とか言っていた——は新人さんのようだ。
そこに、古株のお手伝いさんは楽しそうな口ぶりで今思い出したというように口を開いた。
「そうそう、此の家の子供達は皆妾の子なのよ。本当可哀想よねえ」
「そうですねえ。妾の子やなんて可哀想な子ォですねえ」
その言葉を聞いた瞬間朔の顔は強張る。
——違う、私は可哀想じゃない…!
目をぎゅっと瞑り食い縛ると血の味がした。
ふと横を見ると十四郎は今にも泣きそうな顔をしていて。
朔の何かがぷつんと切れる。
朔はすぐにお手伝いさんのいる廊下に飛び出る。
「私たちは可哀想じゃない!そんなことをいえるお前らの心のほうが可哀想でたまらないよ!」
「あっ……!朔様に十四郎様……!?」
「え、あの子たちが妾の子ォですか!?」
「江東!」
「あっ……すんまへん!」
「うわあああ!妾妾、煩い!お前ら2人どっかいけ!」
朔はお手伝いさんに襲い掛かった。
十四郎は顔面蒼白して、朔とお手伝いさんを見ている。
すると、近くの襖がすっと開いた。
その中からぬっと男が出てくる。
「こらこら、朔。やめなさい。」
「あっ…!為五郎様……!助けてください!」
「急に襲いかかって来はって…!」
「お前等も悪いんだろう?子供の悪口言うなんて……。お前等は明日からもう此処に来なくていいよ」
「そんなぁ!」
「うち配属されたばっかやのにぃ…!」
襖から出てきたのは為五郎。為五郎はお手伝いさんを静かに叱ると、くるりと振り返り朔たちに笑顔を見せた。
朔は俯きながら十四郎の手をつないでいる。
そんな朔の前にしゃがみこみ、為五郎は静かに注意を始める。
「朔、暴力はいけないよ。お前の心が荒んでしまう。」
「だってあいつらがいけないんだ!あいつらが私たちを可哀想だって……!私たちは可哀想じゃない!」
「だからといって暴力をしていいわけではないんだぞ。お前だって殴られたら痛いだろう?」
「……!ごめんなさい……。……なあ、為五郎さんも私としろーが可哀想だと思うのか?」
素直に謝った朔に満足するもつかの間、不安げにそんな質問をされた。
なんともかわいらしい質問に、頬を緩ませる。
——そんなこと、思うわけないだろう?と、為五郎は朔と十四郎の頭に手をのせた。
「馬鹿だなあ。そんなこと思うわけないだろ?お前たちは俺の大切な子だ。……つらかったな。」
「!……ためごろーさあん…!」
朔と十四郎はそう言った為五郎さんに泣きながら抱きつく。
2人は嬉しかった。
為五郎さんが、大好きだったのだ。
——
駄文だなあ。
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