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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 土方十四郎の姉で御座います。【銀魂】 オリキャラ募集! ( No.153 )
- 日時: 2012/01/27 20:33
- 名前: 如月 ◆eZsQmZilro (ID: w0.JbTZT)
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土方十四郎の姉で御座います。【紅篇】
第九訓「馬鹿みたいに君を慕っていた」
「ところで為五郎さん。どうして此処に来てたの?」
「んー?お前たちを俺の家で預かるためだよ。」
「……え?、あずかるだと……?為五郎さん家で?」
戸惑いがちに朔はおずおずと為五郎を覗き込んだ。
すると為五郎さんは朔と十四郎の前に座り込むとにこりと笑った。
「もう、親父もお袋も死んだ。俺の家に来ないか?」
「……いいのか?姉貴、どうすんだ?」
「姉上と呼べ!……為五郎さん、いいのか?」
朔は十四郎をひとつ殴ると、為五郎に問う。
いたそうに頭を摩る十四郎を横目に、為五郎はもう一度深く笑った。
「ああ」
「私たちがいて……邪魔じゃないのか?」
「ああ、——もちろんだ」
「私たちがお前の家にいて、いいのか?」
「当たり前だろう。俺の可愛い子たちだ、嫌なわけなかろうに」
朔の目には涙が浮かんでいた。
十四郎も目にいっぱい涙をためて朔の着物の裾をぎゅっと引っ張った。
それを合図に朔は十四郎の手を握り、為五郎に深く頭を下げた。
「よろしく、おねがいします……っ」
「——ああ」
朔はぽろりと一つ涙を落とした。
泣くまいと歯を食いしばる朔の頭に手を置いて為五郎は「俺の家にいこうか、トシ、朔」と言った。
その言葉にうなづくと朔は前を見据える。
もう涙は浮かんでいなかった。
——昔から、そうだった。
——朔はまったく、泣くことはしなかったのだ
——
すみませんページ配分から考えてちょっと短くなりました;;
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