二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 土方十四郎の姉で御座います。【銀魂】 オリキャラ募集中! ( No.29 )
- 日時: 2011/12/18 17:46
- 名前: 如月 ◆eZsQmZilro (ID: w0.JbTZT)
- 参照: 放置すみません……!
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「おーい、何してるんだ?」
「あら、勲ちゃん?」
……いさおちゃん?
土方十四郎の姉で御座います。
第三訓「緊張すると周りにも伝染する」
「おお!朔ちゃんじゃないか!」
「ふふ、久しぶりですね。勲ちゃん」
朔は弧を描いた唇を着物の袖で隠しながら、勲ちゃん——基、真選組局長近藤勲の元へ上品に歩く。
——流石、ただ歩くだけでも美しい。
正に、『立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」である。
そう、山崎——否、山崎〝達〟は思った。
「勲ちゃんったら、相変わらずですね。しろーちゃんは如何です?ちゃんと働いてますか?」
「ああ、よく働いて——
「全くでさァ。全部部下の俺に押し付けてくんでィ。もう俺……限界ですぜィ……ッ」えっ!?総悟?」
「まあ。任せて。私が厳しーく殴っ……いえ、言っておくから。」
「今殴るって言おうとしたよね!ねえ!?トシぃ!逃げろぉぉおおぉ!」
恐らく気絶してるであろう土方に逃げろと叫ぶ近藤の肩を、がしりと掴むは朔の白い手。
朔は優しく微笑んでいる。目は笑っていないのだけれど。
「勲ちゃん?しろーちゃんの肩を持つの?そーちゃんがこんなに苦しんでいるのに……。もししろーちゃんに着くというのならば……」
————死ぬわよ?
朔はよりいっそう笑みを深めた。
近藤は、謝ることしか出来なかった——。
しかし、近藤は見ていた。
沖田がにやりと笑うのを——。
——
「まあ、そうだったの?ごめんなさい。しろーちゃん」
朔の目の前には既にぼろぼろになった土方がいた。
あの後、朔は土方を殺そうと……否、ちょっとばかり土方にお仕置きしたのだ。
しかし山崎と近藤の必死の弁解で誤解を解くことが出来た。
土方の顔は無表情を取り繕っているのだが、ひそかに目には涙が浮かんでいる。
「そーちゃん!嘘は駄目でしょ!ミツバも悲しむわ!」
「……すみやせん。」
朔は、正座した沖田をこってり絞っている。
沖田も沖田で、朔に起こられて心底悲しそうにしている。
「もう、許してくださェ……」
けれど、反省などしてはいなかった。
確かに朔に怒られたのは悲しいことだが、土方がぼこぼこになったのには心底満足しているし、これからも土方抹殺計画は続くのだ。
沖田は心ではそう思いながらも、いかにも反省したように目に涙を浮かべて謝る。
「……もう、いいわよ。沢山怒ってごめんなさい。けれどこれからもこんなことがあれば、もうそーちゃんなんて嫌いになるからね!」
沖田はその言葉で地獄に突き落とされた気分だった。
朔が自分を嫌う?そんなの嫌だ。自分は朔が大好きだというのに!
沖田はこんどこそ本当にしょんぼりして、暫くは土方抹殺計画を実行しなかったという——
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