二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 土方十四郎の姉で御座います。【銀魂】 オリキャラ募集中! ( No.80 )
- 日時: 2012/01/11 17:33
- 名前: 如月 ◆eZsQmZilro (ID: w0.JbTZT)
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思い出すのは何時だってあの人で。
今でもあの人から散った紅が瞼の裏に焼きついている。
お願いだから死なないでよ。
泣きながらあの人を揺すったけど、目は開かない。
あの人は、もういない。これからも、ずっと。
土方十四郎の姉で御座います。
第五訓「あんなことこんなことあったけど全部忘れるのがオチ」
見慣れた頭を見つけて足を止める。
くるり、くるりと跳ねた白い髪は、昔から変わらない。
攘夷戦争に、出会った白い夜叉。
————白夜叉、坂田銀時。
思い出すのは、何時だって同じ。
——〝何、お前が『鋭気の阿修羅』なわけ?俺?俺ァ坂田銀時。〟
——〝いい加減現実を見ろよ!アイツはもういねーんだよ!〟
——〝ふざけんな!お前が死んだらお前を生かすために死んだアイツが馬鹿みたいじゃねえかよ!〟
————〝銀ちゃん…、私生きててもいいのかな……〟
————〝あたりめーだろ。〟
懐かしそうに朔は目を瞑る。
暗闇から朔を救い出してくれたのは紛れもなく銀時だったのだ。
すこし視界が滲んだ気がするが、ぐっと堪えて前を見据える。
「——銀ちゃん」
ぽつりと、小さく名前を呼んだ。
誰も拾えないくらい、小さく。
——なのに、何故なのだろうか。
自分でも分らないほど小さい声で呟いたのに、何故彼は朔の方を振り向いているのだろう。
「……朔?」
「銀ちゃん……、久しぶりですね。」
「おー。何?おたく何してんの此処で」
また涙腺が緩むのを堪えながら、思う。
銀時こそ、何をしているのだろうか。
銀時の両脇にはいかにも真面目そうな眼鏡少年と、派手なオレンジ色の髪が特徴的なチャイナ少女がいる。
——まさか。
「銀ちゃんたら…!誘拐は犯罪よ!」
「いや違うからァアアァ!何言っちゃってんの朔ちゃんんん!」
「お姉さんよくわかったアルな。そうヨ、私嫌がるところ無理矢理誘拐されたネ」
「おいいいいいい!神楽ァァアァ!?」
泣きそうなのがバレない様に言っただけの冗談に対して、銀時は顔を歪めながら必死に否定する。
そんな銀時に対して朔は冷静にスルースキルを発動しながらにこやかに神楽と新八に自己紹介をする。
「はじめまして、私は土方朔よ。貴方達は?」
「私は神楽ネ!仕方ないから仲良くしてやるアル!それよりごっさ美人アルな!」
「僕は
「コイツは新八ネ!駄眼鏡以外に取り柄ないけど仲良くしてやってヨ!」
ちょっ……神楽ちゃんんん!?まあ、いいか…。それより土方って…」
新八は真選組の鬼の副長を思い出す。
朔はそれにたいして穏やかに返した。
「土方十四郎の姉で御座います。」
——と。
その直後、かぶき町に3人の絶叫が響き渡った。
——
実は物語本番は此処からです((遅
あとちなみに土方の姉だということは銀さんも知らなかったんですよね
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