二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂 〜 雛鳥ノ夢は 青空の中に 〜 ( No.18 )
- 日時: 2012/01/11 21:54
- 名前: 麻香 (ID: bPDqEDL.)
07)土方十四郎の十四は不吉な数字である
万事屋を飛び出したあたしは‥‥‥‥‥車に撥ねられた。
と言っても無傷だったけど。一歩間違ったら死んでたでしょ。ブルー霊子の二の舞でしょ。
文句を言おうと起き上がると、車の助手席から可愛い男の子が顔を出した。
「土方さぁん。なんか人撥ねちまったみたいですぜィ」
ブロンドの髪に無表情の顔。
これが噂のドS少年、沖田総悟である。
そして沖田君に言われて顔を出した男は、黒い髪に黒い瞳の土方十四郎。
銀魂の中で、女子に絶大な人気を誇る2人だ。
「大丈夫だろ。軽傷だし。
それよりなんだ、あの題名。俺の十四が不吉だと?喧嘩売ってんのか作者」
「あ。あの題名、俺が提案したんス。結構イケてるでしょ?流行語大賞狙えますよ」
「やっぱてめーか!」
事故起こしといて、なにコントしてんだ。新選組でしょ?世界の平和を守る前に、一般市民を助けろって。
土方さんは、しばらく愚痴っていた後、
「さて、近動さん探しに行くか。どうせいつもみたいに、ドブかゴミ捨て場に捨てられてんだろ亅
と言って、車を急発進させた。当然、車の前にいたあたしは、もう一度轢かれそうになり、慌てて避けた。
唖然と車を見送ったあたしに、一人の女の人が近づいた。さっきの綺麗な人、志村妙ことお妙さんだ。
「あなた大丈夫?ほんと、最近の若い子は無茶な運転するんだから」
そう言ってあたしの手をとり、立たせてくれた。
優しいなぁ。
「あ、ありがとうございます」
「そうだ。卵焼き作りすぎちゃって、ご近所におすそ分けしてたの。あなたも食べる?」
そう言ってお妙さんが差し出した皿の上には、モザイクかけた方が良いんじゃないかってくらいグロテスクなものがあった。
辺りに異臭が漂い始める。これ食べたら、ヤバイ。
だがお妙さんの目には、「食べるわよ‥‥ね?」という迫力があった。
その時、ゴミ捨て場から黒い影が飛び出した。
「お妙さんの手料理は俺が食うぞおぉおおおおぉぉぉぉぉ!!!」
突如現れた野生ゴリラ‥‥じゃなかった、近藤勲は、お妙さんの持っていた皿に飛びつき、卵焼き(?)なるものを食べ始めた。
次の瞬間、近藤さんは絶叫し、地に伏して動かなくなった。玉砕。
一方お妙さんは、近藤さんを無視し、再度あたしに話しかける。
「困ったわねぇ‥‥‥そうだわ!確か家にまだ残って————」
「あ、あたし“笑ってイイとも”見ながらカップヌードル食ベなきゃ!失礼します!!」
あたしは戦場から逃げ出した。