二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼   ———刹那の契り ※イラスト描きます ( No.170 )
日時: 2012/01/28 20:23
名前: 亜鶴 (ID: JFBEfYhr)

第八話  鬼と鬼



琴音が気を失った後———
戦いの最中、琴音の持っていた風呂敷は結び目が緩み、辺りに散らばった。今は琴音の体の周りに4、5冊薄い厚さの冊子が散らばっていた。

琴音が守れなかった冊子たちは風間の手によって集められた。そして、冊子の中身を確認する。


ペラペラと数ページ捲って、すぐに閉じた。

「ちっ」と舌打ちした。


((幸成の奴…偽物を娘に持たせたか。そして鬼の道を踏み外して、逃げるつもりか。卑怯な奴目))


すると琴音に視線をやり、にやりと微笑んだ。
((大事な娘を人質に捕らわれては、奴も観念するだろう。))偽?冊子を風呂敷に包み、風間は琴音を担いだ。




刹那…風が吹き、雪がその風に乗った。雪はまるで舞い落ちる桜のように散り行く。




「おいっ、人攫いするつもりか?」後ろから凛とした声がした。風間はふっと鼻で笑い、振り向きもせずに、琴音を担いだまま。


「そうだ。それの何が悪い」



「そいつを降ろせ…さもなければ斬る」腰から刀を引き、風間の背に突きつけた。



「貴様ごときに俺を斬ることなどできるはずがない。」偉そうな口調だった。


「偉そうに言っているが、やってみなきゃわからねぇじゃねぇかっ!!」と言ったと同時に刀を風間の体へ振るが、風間は一瞬にして、琴音を地面に下ろし、鞘から刀を抜き、その刀を受け止めた。





「貴様と遊んでいる暇はない。帰る…」


「その娘とこの冊子、貴様に預ける。傷つけたら許さん。次の満月の日迎えに行く。」とそう告げ、男に持っていた風呂敷を投げ渡す。男はハッ!?という顔をして、宙に浮かんだ風呂敷を受け取る。


「おいっ!!何なんだよ、これ!」と男は吠える。




「それは貴様たちに関係あるもので、その娘もだ。大事にしろっ…」



「おいっ…!って…消えた!あの野郎、どういうつもりだ!」必死に呼びかけようとしたが、風間はすでに消えていた。













「おいおい…何なんだ、これは!!」風間から受け取った謎の風呂敷を開けて、謎の冊子を何も分からないまま…ペラペラ捲り続け、驚いた。




((羅刹の作り方が書いてある…))



((至急、幹部たちと会議だっ!!!))慌てて、風呂敷に冊子を包み、鋭い目つきで琴音を見つめる。













              続く…



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